官僚試験合格者を急増させる地方国立大の正体

官僚試験合格者を急増させる地方国立大の正体

岡山大学津島キャンパスのシンボル時計台(岡山大広報提供)

地方の大学生で国家公務員総合職(いわゆるキャリア職)の難関試験に合格したにもかかわらず、地元の県庁や市役所などに就職する傾向が目立っている。2019年度の大学別合格者数で10位に入った岡山大学の場合、55人(女性26人)の合格者のうち、実際に中央官庁に就職したのは10人以下だった。隣の広島大学では37人合格したが「霞が関」でキャリア職となったのは6人しかいない。

■試験を受けるのは力試し

 ではそもそも何のためにわざわざ受験するのか。岡山大学で国家公務員総合職の試験を受ける傾向が強まってきたのは15年ほど前からで、この5年くらいで合格者が大幅に増加している。19年度の合格者55人のうち、大学卒の合格者が49人で大学院卒を除いた大卒での合格者数では6位にランクアップする。

 受験するのは同大学の法学部、経済学部、文学部、農学部、環境理工学部の学生たちだ。中心となるのが法学、経済、文学部の3学部(学生総数約600人)で、200人以上が受験しているという。その中で毎年40〜50人の合格者を出して合格率は高い。

 しかし合格者の多くが東京には向かわずに、岡山県庁をはじめ、出身地の県庁や市役所に就職する傾向が強い。受験するのは「周囲の学生が受けているから、力試しのつもりで受けてみようか」くらいの感覚で、強い動機はないようだ。

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