昭和残影、学校が次々建造された頃

昭和残影、学校が次々建造された頃

(gyro/gettyimages)

近所にある、息子が通っていた県立高校が、この3月末で閉校になる。

 この高校は、娘が通っていた県立高校と併合され新しい名称になっていたのだが、生徒数減少で別の高校と再統合されるのだ。

 子どもたちの母校の小学校も、閉校した小学校を吸収・再編し、名前が変わってしまった。

 私が暮らすS市は、人口規模が全国第19位の政令指定都市なのだが、それでも少子化の波はヒタヒタと足許に押し寄せている。

 時代の変わり目、なのだろう。

 思い起こせば、私の子ども時代は学校建設ラッシュの人口増大期であり、まったく逆の意味での時代の変わり目だった。

 1948年生まれの私は団塊世代。前後の1年を加えた3年間の出生数が圧倒的多数で、76年の堺屋太一氏の著作で団塊世代と括られたが、長い間ベビー・ブーム世代と呼ばれた。

 戦争が終わり、両親がさまざまな思いを込めて「増産」に励んだ結果だ。

 とにかく、小学校入学の時から1学級50人を越す満杯状態であり、教室も足りず、教師も足りず、校舎や学校も足りなかった。

 「君たちは、進学も就職も結婚も激しい競争が続き、死ぬ時の棺桶も奪い合いになる」

 と、先生たちに何度脅されたかわからない。

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