もはや手遅れだが、日本が若年失業率対策をしてこなかったことが 40代、50代のひきこもりの大量発生や「8050問題」を引き起こしている 【橘玲の日々刻々】

もはや手遅れだが、日本が若年失業率対策をしてこなかったことが 40代、50代のひきこもりの大量発生や「8050問題」を引き起こしている 【橘玲の日々刻々】

もはや手遅れだが、日本が若年失業率対策をしてこなかったことが 40代、50代のひきこもりの大量発生や「8050問題」を引き起こしている 【橘玲の日々刻々】の画像

先進国のなかでもヨーロッパの一部の国は若年失業率がきわめて高い。15〜24歳の失業率ではスペイン53.2%、イタリア35.2%、フランス23.8%など驚くような数字が並んでいる(2012年)。

 若者の4〜2人に1人が職のない状態で、どうやって社会が成り立っているのか、私はずっと不思議だった。読者のなかにも、同じ疑問を抱いているひとがいるだろう。

 これについては経済学者の白川一郎氏が、『日本のニート・世界のフリーター』(中公新書ラクレ)でこたえている。すこしデータが古いが論旨は現在でもそのままなので、この謎をどのように考えればいいかを紹介しよう。

「新卒一括採用」の日本よりオランダのほうが若年失業率が低い 2004年は日本で「ニート」が流行語になった年だが、表@はこの年の欧米諸国と日本の失業率だ。


 これを見てもフランス、スペイン、イタリアの若年失業率は際立って高い。それに対して日本は、「新卒一括採用によって若者を効率的に労働市場に送り出しているから失業率がきわめて低い」というのが常識になっている。

 しかしこれは、「神話」とまではいえないとしても、一般に信じられているよりその恩恵は大きなものではない。

 2004年当時、15〜24歳の失業率はアメリカ11.8%、ドイツ11.7%、イギリス10,9%と、日本(9.5%)とそれほど変わらなかった。

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