歴史的事件の知られざる事実〜ETV特集「小野田元少尉の帰還〜極秘文書が語る日比外交〜」

ギャラクシー賞月間賞:ETV特集
「小野田元少尉の帰還〜極秘文書が語る日比外交〜」

3月4日放送
23:00〜24:30
日本放送協会

 1974年フィリピン・ルバング島のジャングルに潜伏していた小野田寛郎元少尉が29年ぶりに帰国した。当時中学生だった私は、小野田の不屈の精神力にただただ驚くばかりだった。その後も、小野田に投降を呼びかけた冒険家・鈴木紀夫の手記を読んだほか、陸軍中野学校出身でゲリラ戦に長けていたため、長期間の潜伏を可能にしたことを知った程度だった。

 しかし、小野田がルバング島の住民に多くの被害を与え、彼の帰国をめぐって日比で厳しい外交交渉があったことを、この番組を通じて初めて知った。広島市立大学の永井均教授によって、帰国直後に厚生省職員が秘密裏に行った聞き取り調査が発見された。記録によれば小野田がルバング島に残った目的は「日本による占領の継続」であり、彼の任務は日本軍が再びフィリピンに上陸する際に作戦を手引きする「残置諜者」として生き延びることであった。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)