事故対応を誤らせた「企業社会」〜BS1スペシャル 「ハミルトン 大ヒットミュージカルが問うアメリカ」

ギャラクシー賞月間賞:BS1スペシャル
「ハミルトン 大ヒットミュージカルが問うアメリカ」

4月9日放送
22:00〜22:50
日本放送協会 NHKエンタープライズ ネツゲン

 次期大統領となったトランプ氏の動向を世界中が固唾を呑んで見守っていた時期に、「移民」というテーマを扱ってアメリカ国内で大論争を巻き起こしたミュージカル作品がある。カリブ海から渡ってきた移民でありながら独立戦争ではワシントンの副官を務め、初代財務長官にまで上り詰めたアレクサンダー・ハミルトンの人生を描いた、その名も「ハミルトン」だ。

 「ハミルトン 大ヒットミュージカルが問うアメリカ」は、ミュージカル「ハミルトン」が巻き起こした論争を紹介しながら、アメリカが直面する移民をめぐる分断を描き出す。舞台の映像もふんだんに使われ、論争する市井の人々の声も生々しく、初見ではアメリカで制作されたドキュメンタリーかと思うほどだった。しかし改めて観れば、「アメリカ人さえも忘れかけていた、10ドル札の顔の人」という導入から、日本人が移民問題を理解できるよう丁寧につくられた、世界に手が届く感触のあるドキュメンタリーである。

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