60年代のリアルがここにある〜連続テレビ小説 「ひよっこ」

ギャラクシー賞月間賞:連続テレビ小説
「ひよっこ」

4月3日〜9月30日放送
8:00〜8:15
日本放送協会

 朝8時開始に移動した「ゲゲゲの女房」以来、評価が高い連続テレビ小説には、「カーネーション」「花子とアン」「あさが来た」など先駆者として道を切り開いた実在の女性をモデルにした作品が多かった。「ひよっこ」の主人公みね子(有村架純)は、対極の「ふつう」でありながら、1960年代を懸命に生きた、どこかに実在していそうな女性のリアル感があった。

 何よりも「ひよっこ」で描かれたのは、ノスタルジックに美化された高度成長期の昭和ではない。年配者は、戦争の傷をどこか心に抱えている。それを一見すると明朗活発な叔父・宗男(峯田和伸)や先輩の愛子(和久井映見)に託すことで、傷の深さが浮かび上がる。父・実(沢村一樹)が行方不明になる事件で、地方の農家は出稼ぎを余儀なくされ、過酷な労働環境で働いていたという現実を描く。

 脚本の岡田惠和は、熟練した技術を駆使して、最後まで視聴者を飽きさせない物語を作り上げた。

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