「加害者は悪、被害者は愚か」でよいのか?〜NHKスペシャル「詐欺の子」

ギャラクシー賞月間賞:NHKスペシャル
「詐欺の子」


3月23日放送
21:00〜22:30
日本放送協会

 「このドラマは複数の事実と証言に基づいています」というテロップが入るが、単なる「オレオレ詐欺」の再現ドラマではない。多摩少年院の入院理由で詐欺が1位になったというニュースで「オレオレ詐欺」特有の用語を紹介、実際に逮捕された少年の証言で登場人物の心情を説明、元「かけ子」が再現した「箱」(電話をかける部屋)がそのままドラマの「箱」になるなど、リアルな情報を交えて「人」を描くドラマである。

 2019年、東海地方。小山田光代(桃井かおり)の協力で14歳の「受け子」(お金を受けとる)三浦和人(渡邉蒼)が逮捕される。和人の送迎・見張り役の遠山元宏(長村航希)も逮捕、その公判が進むにつれて「オレオレ詐欺」の組織、やり方、被害者・加害者たちの実像が彫り出される。名簿屋、不動産屋、弁護士……彼らと異なり、逮捕されるのは害意が乏しい「消耗品」の若者たち。

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