ボロ宿×昭和歌謡のいい味〜ドラマ25「日本ボロ宿紀行」

ギャラクシー賞月間賞:ドラマ25
「日本ボロ宿紀行」

1月25日〜4月12日放送
24:52〜25:22
テレビ東京 共同テレビジョン 「日本ボロ宿紀行」製作委員会

 「ボロ宿」とは決して悪口ではない。「歴史的価値のある古い宿から、驚くような安い宿までをひっくるめ、愛情を込めて“ボロ宿”と呼んでいる」と冒頭で断られているとおり、古くて風情のあるボロ宿を舞台にし、その建物や置かれている物などを魅力的に撮ったドラマだった。「原案」の同名書籍は、ボロ宿を紹介するノンフィクション。従ってドラマ部分はオリジナル、いわば「おまけ」的な位置づけになってしまってもおかしくはないが、本作ではそうではなかった。

 主人公の篠宮春子(深川麻衣)は、かつて「旅人」という昭和歌謡でヒットを飛ばしたいわば「一発屋」の歌手・桜庭龍二(高橋和也)のマネージャー。事務所の社長をしていた父親(平田満)の急逝で彼女が社長を引き継ぐことになり、他の社員やタレントが一斉に退社。その結果、2人は龍二のCDを手売りするため地方営業の旅に出るのだが、資金力がないこともあり春子が愛する各地のボロ宿に宿泊するというストーリー。ボロ宿と彼の歌う昭和歌謡の“寂れた”魅力がリンクし、相乗効果でそれぞれを引き立て合っている構造が秀逸だ。

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