真剣ひたむき熱血指導の「岡田塾」〜「V6の愛なんだ2019」

ギャラクシー賞月間賞:「V6の愛なんだ2019」

9月23日放送
20:00〜22:57
TBSテレビ

 この番組は、かつて人気を博した「学校へ行こう!」の後継特番として2017年から年1回のペースで放送されている。今年も看板企画「未成年の主張」はもちろん、ANAとJALによる全面協力のもとパイロットを目指す生徒と「高校生飛行機クイズ」を開催したり、お笑い芸人志望の生徒のために霜降り明星を学校に呼び、ツッコミを指導してもらったり、学生の間で噂になっている“すごい学生”を直撃取材したりと、V6が学生たちの“良き先輩”として時に一緒にはしゃぎ、笑い、驚き、時に真剣に耳を傾け助言をし、彼らの悩みや夢に寄り添っていた。

 なかでも秀逸だったのが、岡田准一が高校のアトラクション部でアクションの指導をした「岡田塾」。普段は文化祭などで特撮ヒーロー系のアクションを披露している彼らだが、男子部員を増やすためにプロモーションの映像を撮ることに。岡田は、身体の使い方や距離感などアクションの真髄を丁寧に惜しみなく教えていく。特にカメラとの距離を意識して自分がどう映っているかを考えるという話には、アクションをやる側だけではなく、視聴者にとってもアクションの見方を広げてくれる話だった。また「攻撃一つひとつを暴力で終わらすのではなくて、芸術まで高めないと人は見てくれたり、スゲエって思ってくれたりしない」という言葉には、アクション俳優としての強い信念を感じた。いよいよ本番となると岡田は妥協を許さない。細かな修正点を指摘し20テイク以上繰り返していく。その際も決して怒鳴ったりしない。改善点を具体的に伝え、良かった点を褒めながら励ます。若者にやる気を出させ良いものを作っていくときの理想的な教え方を示しているようだった。

 V6は温かさと包容力で常に学生たちの思いを肯定する。彼らと接した学生たちがみな、みるみるうちに顔つきが変わっていくのが印象的だ。「愛」だとか「夢」だとかというのは気恥ずかしいが、V6を通すとなぜか自然に心に響いてくる。笑って泣ける青春の煌めきを見事に映し出した番組だった。(戸部田 誠)

★ギャラクシー賞月間賞とは?=NPO放送批評懇談会が、優れた番組を自主的に選び出す制度。月間賞に選ばれた番組は、年間のギャラクシー賞審査に自動的にエントリーされる。

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