「原価300円」のピザが2500円で配達される仕組みがわかった

文=本誌編集部

 日本の宅配ピザの市場規模は年間約1260億円。1日10万枚以上が家庭やオフィスに届けられている。ついつい頼んでしまう「新・国民食」は、どうやって作られているのか。

 宅配ピザ店が日本に初めてできたのは1985年9月30日のこと。米国ドミノ・ピザとライセンス契約を結んだ「恵比寿店」が開店した。アメリカでは宅配ピザは自動車で配達されることが多いが、日本では道路事情を勘案してドミノ・ピザ・ジャパンが宅配専用の三輪バイク「ドミノジャイロ」を導入するなど、独自の進化を遂げてきた。

 現在では主要チェーンだけで全国に約2000店舗、小規模店を加えると約4000の宅配ピザ店があるとされる。売上シェア1位は「ピザーラ」で34・4%(売上高432億円、12年度見込み。全国552店舗)。以下、「ピザハット」が20・4%(同256億円、369店舗)、「ドミノ」が17・3%(同218億円、273店舗)と続き、上位3社でシェアの7割以上を占める(富士経済『外食産業マーケティング便覧2012No.1』より、店舗数は各社の回答)。

 外食産業のデフレが相変わらず止まらない中で、宅配ピザの値段は決して安くない。トッピングによって異なるが、Mサイズ(=直径25cm)で1800〜2800円程度の価格帯が一般的。定番メニューのマルゲリータであれば、ピザーラが1890円、ピザハットが2200円、ドミノが1900円。ただし、「原価」は食材にかけられているというわけでもない。

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