八村塁2戦目は19得点 両チーム最多タイの大暴れがもたらす“男気”

八村塁2戦目は19得点 両チーム最多タイの大暴れがもたらす“男気”

ドリブルで切り込む八村塁(C)共同通信社

米プロバスケットボール(NBA)ウィザーズのスモールフォワード(SF)八村塁(21)が8日(日本時間9日)、ネッツとのサマーリーグ(ネバダ州ラスベガス)に2戦連続スタメン出場した。

 初実戦だったペリカンズ戦後に「もっとアグレッシブにいきたい」と話していた通り、第1クオーター開始早々から3ポイントシュートを放つなど、積極的な仕掛けを見せる。味方からのパスがつながり始めた第2クオーターには11得点をマークして、ドラ1ルーキーの存在感を示した。第4クオーター残り14秒で相手ゴール前でパスを受けると、相手のディフェンスを振り払うように高々と舞い上がり、2試合連続のダンクシュートを決めた。

 今大会は2戦目とあって、この日の出場時間は29分(前回34分)。プレータイムは限られながらも、両チーム最多タイの19得点、7リバウンド、1ガード。初戦のペリカンズ戦(14得点、5リバウンド)を上回る働きを見せたが、チームは85−88で敗れ、初黒星を喫した。

 初実に続いて結果を残した八村は試合後「きょうは出だしが良くなかったけど、盛り返していい感じでシュートを打てた。リバウンドやルーズボールのところでもっと絡んでいきたい」と振り返った。

 6月のドラフトで全体9位指名を受けた実力は言うまでもないことだが、日米の関係者から高く評価されているのは、その男気だ。

 日本協会の東野智弥技術委員長によれば、昨年のW杯アジア地区2次予選への招集を打診した際には二つ返事で了解を得たという。

 当時の代表チームは7月の豪州戦を落とすなど、崖っぷちの状態だった。8月のアジア大会(ジャカルタ)では、代表選手による買春が明らかになり、男子バスケ代表は日本中から非難を浴びて逆風に立たされた。

■日本のためにひと肌脱ぐ

 そんな日本バスケ界の現状を黙って見ていられなかったのだろう。東野技術委員長からのオファーに「今の日本の現状を打破できるのは僕ら(グリズリーズ・渡辺雄太)しかいませんよね。喜んで協力させていただきます」と応じたという。

 この時、八村はゴンザガ大2年生で、NBA入りを夢見ていた頃だ。世界のトップ選手が集うW杯本大会ならまだしも、レベルの落ちるアジア地区予選で活躍したところで、NBAスカウトの評価につながるとは限らない。八村は自分の夢の実現よりもまず、日本バスケ界の窮状を救おうと一肌脱いだわけだ。八村はゴンザガ大入学当初こそ、英語が話せずチームOBでビデオ係を務めていた日本人スタッフに頼っていた。だが、2〜3カ月後には、日本人スタッフの助けを借りず、片言の英語でチームメートとコミュニケーションを図り、良好な関係を築いてきた。ウィザーズが今年のドラフト候補としてリストアップした200人の中から、3月に早々と1位指名を決めたのは、八村の実力に加え、コミュニケーション能力の高さ、献身的な姿勢も評価したからだという。

 八村の男気は、今季2シーズンぶりのプレーオフ進出を目指すチームにどんな影響を及ぼすか。

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