大穴選考レースなのに…北海道マラソンに有名選手皆無のワケ

大穴選考レースなのに…北海道マラソンに有名選手皆無のワケ

北海道マラソンで初優勝した前田穂南(C)共同通信社

「本命」不在のレースだった。

 27日、北海道マラソンが行われ、男子は村沢明伸(26)が2時間14分48秒、女子は前田穂南(21)が2時間28分48秒でともに初優勝となった。

 今大会は2020年東京五輪の日本代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権をかけたシリーズ初戦。村沢と前田は条件(男子1位は2時間15分以内、女子1位は2時間32分以内)をクリアし、MGCへの切符をイの一番で手にした。

 今大会は冬場に行われるレース(男子は12月の福岡国際など4大会、女子は1月の大阪国際など3大会)に比べてMGC出場権を得られる条件が約3〜4分ほど甘い。来夏の北海道マラソンも選考対象ではあるが、この初戦で出場権を取得しておけば、19年9月以降のMGCレースまで準備期間をたっぷり取れる。

 レベルの高い海外レースなどで経験を積むこともできることから、日本陸連の瀬古強化戦略プロジェクトリーダーは「早く(MGC出場を)決めた人は新しいことにチャレンジしながら練習してほしい」と話した。“早い者勝ちは三文のトク”なのだ。

■ランナーにとって夏はオフシーズン

 しかし、フタを開けてみると、今大会にエントリーしたメンバーに、国内の有力選手は皆無。名前が知られているのはロンドン五輪45位の藤原新(35=今大会の結果は67位)くらいだった。国際舞台で上位を狙える外国人招待選手もおらず、しかもスタート時の天気は曇り、気温24・8度、湿度47%。夏にしては過ごしやすい天候で、MGC切符を狙うにはすこぶる好条件だった。

 それならば、なぜ多くの選手が参加を避けたのか。マラソンランナーにとって夏はオフシーズン。不慣れで過酷な夏を避けた可能性が高い。湿度の低い北海道とはいえ、札幌の夏は30度を超える猛暑になることも珍しくない。実際の東京五輪は健康を害するほどの高温多湿の酷暑が予想されている。北海道が舞台でも、夏のレースを経験しておくことは意味がある。「暑さ」や「夏」を理由に回避していたら、東京五輪のスタートラインに立てたとしても意味がない。


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