日本「勝ち点5」発進も侮れない…ロシアのラグビー強化号令

日本「勝ち点5」発進も侮れない…ロシアのラグビー強化号令

3トライと活躍した松島(C)日刊ゲンダイ

「潜在能力の高いロシアはラグビー界の新興勢力になる可能性を秘めている」――。

 W杯開幕戦が行われた東京スタジアム。ラグビー関係者の間では、こんな話でもちきりだった。

 FW、BKとも大型の選手が揃っており、個々のスキルアップとキックに頼らない多彩な戦術が備われば、「ティア1」といわれる強豪に次ぐ位置付けになるというのだ。

 今大会のロシアは欧州予選3位に終わり、一度は出場権を逃した。同予選1位のルーマニアが出場資格のない選手を起用したため失格となり、繰り上がりで2011年ニュージーランド大会以来、2度目の出場を果たした。

 11年大会では4戦全敗で、いまだW杯での勝ち星はない。これまで国際試合での実績に乏しいラグビーの後進国ではあるものの、ここ数年はロシア国内のラグビーを取り巻く環境は変化しつつある。16年リオ五輪から7人制ラグビーが正式競技に採用されたことで、ロシア政府も重い腰を上げたという。

 国の威信をかけて五輪でのメダル量産をもくろむロシアは、これまでどちらかといえば手つかずだったラグビーの強化に着手。昨年8月にはウェールズ出身のリン・ジョーンズ氏をヘッドコーチ(HC)に招くなど、若手の底上げを図るため、英国出身の指導者を招いてレベルアップを図っている。

「ロシアでは国家ぐるみのドーピング(禁止薬物使用)で、陸上を筆頭に多くのアスリートが資格停止処分を受けた。世界のトップクラスであっても依然として資格回復が認められない選手が少なくない。プーチン大統領の肝いりもあって、ラグビーは新たにメダルを狙える種目として期待されています。来年の東京は厳しくても、24年パリ五輪での表彰台を目指してセブンズ(7人制)の本格的な強化に動いています」(ロシアのチーム関係者)

 確かに、ここ数年のロシアのセブンズの躍進は目覚ましい。昨年のW杯セブンズ米国大会では、FW、BKともスピードのある選手を揃えてアジアの強豪である日本、香港を下して2勝をマーク。出場24チーム中、14位に入った。

 黒星スタートとなった、リン・ジョーンズHCは「一つ一つのプレーの精度を高めて、安定感を保てれば、(W杯で)十分に戦えると思う」と話した。

 日本はセブンズに加えて、15人制でもロシアの後塵を拝する日が来るかもしれない。

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