IOCコーツ氏も「ない」発言 東京五輪「再延期」は200%なし

IOCコーツ氏も「ない」発言 東京五輪「再延期」は200%なし

「再延期のプランはない」とコーツ調整委員長(左、右は東京五輪組織委員会の森喜朗会長)/(C)日刊ゲンダイ

日本中から怒りの声が聞こえてきそうだ。

 2020年東京五輪の準備状況を監督する国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長は9日、シドニーで会見し、新型コロナウイルスの感染拡大で来夏に延期された五輪について、「再延期するプランはないという原則で進めている」と述べたと、ロイター通信が伝えた。

 五輪史上初めての大会延期により、会場確保に関わる補償費や、組織委員会職員の人件費など、追加経費は5000億円とも1兆円ともいわれている。このところ東京都での新規感染者数は減ってきてはいるが、秋以降には「第2波がやってくる」と指摘する専門家もいる。ワクチンもまだできていない。東京のコロナ禍が完全終息していない今、不確定要素があまりに多く、来夏の五輪さえ開催できる保証はない。

 会計検査院は昨年12月、東京五輪・パラリンピックの関連支出が18年度までの6年間に約1兆600億円に上ったとの調査報告書をまとめた。すでにこれだけのカネが五輪のためにつぎ込まれているのだ。

 人事コンサルタントの菅野宏三氏が言う。

「東京都で緊急事態宣言が来月以降も延長されたら、企業の倒産が増えるのは必至。企業のリストラによる解雇も進み、アルバイト先がなく、学費が払えず退学を余儀なくされる学生も出てくる。さらに心配なのは自殺者の激増です。先日もとんかつ店の店主が油をかぶって自殺した。先が見えないことに悲観した経営者などが命を絶つ。政治家は国民の安全を守るのが仕事です。政府が先月発表した新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の108兆円は実質的な金額ではないが、この先、国民の生活や命を守るため莫大な税金がかかることだけは間違いない。来年開催できるかわからない五輪の延期に金をかけている時ではない」

 東京五輪延期の追加経費は基本的に、日本に支払い義務がある。先にあげた1兆円超の五輪関連経費以外に、5000億円とも1兆円ともいわれる「追加マネー」もドブに捨てることになるかもしれないのに、さらなる延期でまた追加経費なんてあり得ない。

「コーツ委員長が口にするまでもなく、五輪の再延期など国民が許すはずがないし、日本経済にそんな体力もない」とは、前出の菅野氏だ

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