組織委“コロナ五輪”エンブレムに抗議 米記者が反論寄稿「偽善的な発言」

日本外国特派員協会が『東京五輪コロナロゴ』を撤回 記者からは反発が相次ぐ

記事まとめ

  • 東京五輪エンブレムと新型コロナのイメージを関連付けたデザインが月刊誌に掲載された
  • 日本外国特派員協会はデザインを取り下げ決着したが、記者からの反発が相次いでいる
  • デザインへの抗議に対し、米ニュースサイトの記者は「偽善的な発言」と指摘している

組織委“コロナ五輪”エンブレムに抗議 米記者が反論寄稿「偽善的な発言」

組織委“コロナ五輪”エンブレムに抗議 米記者が反論寄稿「偽善的な発言」

風刺ではない?(外国特派員協会HPより)

日本外国特派員協会(FCCJ)の月刊誌に、東京五輪エンブレムと新型コロナウイルスのイメージを関連づけたデザインが掲載された問題は、結局、FCCJ側がデザインを取り下げて決着した。しかし、表現の自由の観点などから撤回に同意できないとする記者の意見が相次いだという。一連の問題について、米ニュースサイト「デーリービースト」のジェイク・エーデルスタイン記者が日刊ゲンダイに寄せた。

  ◇  ◇  ◇

 写真を見てもらえば分かるように、これは、コロナと五輪を関連づける“風刺”です。大会組織委員会は猛抗議していますが、言論の自由を重視する社会なら、寛容な態度で笑い飛ばせばいい話です。ところが、東京五輪組織委員会のスポークスパーソンは、FCCJに取り下げを要求し、「世界中で人命、経済、人々の生活に多大な被害がもたらされている中、大会の象徴であるエンブレムと関連付けたデザインは誠に遺憾」「(表紙が)多くの人々やアスリートの感情にも配慮を欠いている」――と抗議しています。しかし、これほど偽善的な発言はないでしょう。

 組織委は「アスリートの感情」を大事にすると言っていますが、アスリートの命を軽視しています。日本国内に限らず、あらゆる医療関係者が「8月の五輪は危険」と警鐘を鳴らしてきたのに、組織委は来年8月に大会を敢行するつもりですからね。

 安倍政権と小池都知事と組織委が五輪開催を最優先した結果、コロナ対策は後手に回りました。開催延期が決まってから感染者数が急増したのは、偶然ではないでしょう。早々に延期を決め、新型コロナに対応していたら、拡大は防げたかもしれません。

 加えて、五輪を巡る数々の疑惑は未解決のままです。JOCの田中英寿元副会長と暴力団との“黒い交際”疑惑について、政府の調査結果は未だに発表されていません。仏検察当局による捜査にまで発展したJOCの竹田恒和元会長の贈賄容疑もくすぶっています。

 五輪も新型コロナも、僕が愛する日本に不幸をもたらす「疫病」のようなもの。パロディーの五輪エンブレムを放射能のハザードシンボルのように使ってもいいのでは。

▽ジェイク・エーデルスタイン 大手新聞の元社会部記者。現在、米最大級のニュースサイト「デーリー・ビースト」の特派員。日本外国特派員協会メンバー。

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