五輪金メダル獲得策の悲劇 池江璃花子、大阪なおみ、紀平梨花 女子アスリートを蝕む「コーチ難の苦悩」,312;

五輪金メダル獲得策の悲劇 池江璃花子、大阪なおみ、紀平梨花 女子アスリートを蝕む「コーチ難の苦悩」,312;

(提供:週刊実話)

「神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に超えられない壁はない」

 昨夏、インドネシアのジャカルタで開かれたアジア大会で6冠に輝いた日本競泳界のヒロイン、池江璃花子(18)が2月12日、自身のTwitterで白血病を患っていることを公表、世界に衝撃が走った。

 五輪本番まで残り1年。昨秋からの池江の練習スケジュールは過酷を極めていた。昨年10月、100メートルバタフライの最大ライバルでリオ五輪金メダリストのサラ・ショーストロム(スウェーデン)とトルコで合同合宿を実施。11月のW杯東京大会ではそのサラを破り、55秒31の短水路日本新記録で優勝。12月1日からは米国での高地合宿に入り、クリスマス・イブに帰国したものの、テレビ番組に登場するなど多忙を極めた。

 その米国合宿の後、三木二郎コーチは「(池江が)下痢が続き、体重が約1キロ減ったこともあり、最後は練習を休ませた」と話していたという。

 当然、体力測定や健康検診では異常がなく、今年最初のレースとなる都内の大会やオーストラリア合宿に参加させたのだろうが、白血病の原因は遺伝子や染色体の異常に基づくものとされ、検診で発見できるものではない。とはいえ息切れや疲労のレッドフラッシュサイン(赤旗兆候)があったはずで、実際、今年の初レースで優勝した際も、タイムは昨年のベストより4秒も遅れていた。それらのサインを見すごしていたコーチ、強化委員の責任は重い。

 「彼女ほどの金メダル候補であれば、家族の病歴や遺伝子についても知っておく必要がありました。日本は東京五輪で金メダル獲得を急ぐあまり、そこまで気配りできなかったのです。その意味で、日本はまだまだスポーツ後進国と言えるでしょう」(スポーツ専門医)

 白血病は「血液のがん」と呼ばれ、難病のイメージが強い。しかし、近年では若い世代で白血病に罹患した人のうち7割以上は治っているというデータもある。

 しかし、仮に急性骨髄性白血病だった場合、恐ろしいのは脳出血などによる突然死だ。女優の夏目雅子が27歳で、歌手の本田美奈子も38歳で亡くなっている。

 日本水泳連盟は2月12日に行われた会見で、「早期発見」を強調。投薬による予後が良好ならば年内にも練習再開できる可能性があり、東京五輪に期待を持たせる発言をしている。ただ、骨髄移植手術になった場合は維持療法を1年以上続ける必要がある。

 「水泳なんてやんなくていいから、とにかく長生きして欲しい」
 池江の祖母は報道陣を前にこう語った。
 この言葉がすべてを物語っている。

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