唯一優勝経験のない大関になった稀勢の里の「横綱にする会」がひっそりと解散

唯一優勝経験のない大関になった稀勢の里の「横綱にする会」がひっそりと解散

唯一優勝経験のない大関になった稀勢の里の「横綱にする会」がひっそりと解散の画像

大相撲秋場所は、大関の豪栄道(30)が角番からの奇跡的な全勝優勝を果たし、幕を閉じた。


この、日本中の相撲ファンを熱くした熱狂はまだ当分収まりそうもない。



豪栄道は、9月29日に出身地の大阪に凱旋した。松井一郎大阪府知事を表敬訪問し、府民栄誉賞に当たる『感動大阪大賞』を受賞。このときはテレビカメラが7台、報道陣は50名も詰め掛けて大変な騒ぎだった。


この豪栄道と対照的だったのが、大関の稀勢の里(30)だ。3場所連続の綱取りに挑んだものの、10勝5敗という平凡な成績に終わり、またしても失敗に終わっている。


さらに、豪栄道が優勝したことで、稀勢の里は優勝していないただ一人の大関ということになってしまった。千秋楽では、支度部屋でもすっかり影が薄くなっていた。


「話す言葉がない、というのはあの状態のことでしょう。豪栄道が優勝を決めた14日目には『きょうは(もう)いいですか…』と言って横を向き、報道陣の取材も拒否しました。優勝すれば横綱昇進が確実だっただけに、胸中は察するに余りあるものがあります。しかし、これでもう綱取りに失敗したのは5回目です。自分でも、自分のことが嫌になっていたんじゃないでしょうか」(担当記者)


千秋楽翌日に開かれた横綱審議委員会の守屋秀繁委員長は、この稀勢の里の敗因を「取組前や控えに入っているときからかなりの重圧がかかっていた」と分析していた。「綱取りが振り出しに戻れば、また本来の強い相撲を取ってくれるのではないか」と期待したが、ファンのなかにはもう見放してしまった人もいるのではないだろうか。



NHKのテレビ解説を務める元横綱の北の富士勝昭さんもその一人だ。自ら『稀勢の里を横綱にする会』の会長を名乗り、健筆を振るっているスポーツ新聞のコラムでは、稀勢の里が負けるたびに「今夜もやけ酒だ」と嘆くのが名物になっていた。しかし、ついに秋場所千秋楽のコラムでは《再度稀勢の里にチャンスが巡ってくるだろうか(中略)しばらくは相撲のことを忘れて体と心を休めた方がいい》と嘆息し、《(稀勢の里を)横綱にする会を発展的解消とすることにした》と宣言してしまった。


10月5日からは秋巡業が始まる。落胆の稀勢の里と、一転して綱取りという注目を浴びる豪栄道。九州場所までこの明暗は続くだろう。

関連記事(外部サイト)