レアル・マドリードのCL決勝進出に宮澤ミシェル「予想だにしなかったよ!」

チャンピオンズリーグについて語った宮澤ミシェル
サッカー解説者・宮澤ミシェル氏の連載コラム『フットボールグルマン』第252回。

現役時代、Jリーグ創設期にジェフ市原(現在のジェフ千葉)でプレー、日本代表に招集されるなど日本サッカーの発展をつぶさに見てきた生き証人がこれまで経験したことや、現地で取材してきたインパクト大のエピソードを踏まえ、独自視点でサッカーシーンを語る――。

今回のテーマは、チャンピオンズリーグについて。準決勝を終え、いよいよ決勝が近づいてきたCL。宮澤ミシェルは、レアル・マドリードの勝ち上がりに驚いたという。

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レアルがチャンピオンズリーグの決勝戦まで勝ち上がるなんて予想だにしなかったよ!

決勝トーナメント1回戦はパリSGに1stレグの0−1負けから、2ndレグに3−1で勝ってさ。でも、さすがにチェルシーと対戦する準々決勝は厳しいだろうと予想していたら、アウェイでの1stレグに3−1で勝利し、ホームでの2ndレグは2−3で負け。それでも2戦合計で5−4として次のステージに進んだ。

さすがレアルだなと思ったけよ。たださ、準決勝でマンチェスター・シティの壁は超えられないと踏んでいたんだよね。それがだぜ、アウェイでの1stレグは3−4で負けたけど、ホームでの2ndレグで3−1で勝利。2戦合計で6−5として、4シーズンぶりのファイナルに勝ち進んだ。

しかも、2ndレグは敗色濃厚なところからの逆転勝利。後半28分に先制点を奪われた時点でのトータルスコアは3−5。崖っぷちの状況に追い込まれて、試合終了目前の後半45分にロドリゴがベンゼマの折り返しに押し込んで、その1分後にふたたびロドリゴがヘディングで決めて、トータルスコア5−5の振り出しに戻して延長戦に突入した。

こうなると流れはレアルだったよな。延長早々にベンゼマがもらったPKを自分で決めて勝ち越し。その後はしっかりマンチェスター・シティの猛攻をしのいで勝利した。チャンピオンズリーグは今季からアウェイでの得点が2倍換算されるアウェイゴールのルールがなくなっているけど、それがあったとしてもレアルが勝ち上がっていたんだよな。

今シーズンはプレミア勢の大会になるかと思っていたけれど、スペイン勢が盛り返した。長くラ・リーガの中継に携わる者としてはうれしかったねぇ。それにしてもペップ(グアルディオラ/マンチェスター・シティ監督)は、チャンピオンズリーグだけは、どうにも噛み合わないね。毎シーズン、あんなに凄いチームをつくりあげているのに、優勝に届かないんだもんな。まあ、アーリン・ハーランドが加入予定の来季は、かなりマンチェスター・シティが優勝に期待できる気はするけどね。

もう一方の準決勝はリヴァプールがビジャレアルを下して勝ち上がったけど、ビジャレアルが準決勝まで勝ち進むのも正直に言うと予想外だったよ。日本でも久保建英が昨季途中まで所属したから、認知度のあるチームだけれど、今シーズンのCLで彼らのサッカーを見れば、やっぱりウナイ・エメリ監督のもとで久保が出番に恵まれなかったのもわかる気がするよ。それだけの選手たちを抱えているってことだしな。 

右サイドは昨季からのチュクウェゼに加えて、今年2月からロ・チェルソがトッテナムからレンタル移籍で加わっているんだけど、CLではロ・チェルソが効いていたよな。彼らの戦い方を見ていたら、サッカーはテクニックも大事だけど、コンタクトスポーツだからフィジカル強度も重要だっていうことがよくわかったよね。

それが集約されていたのが準々決勝でのバイエルン・ミュンヘン戦。ホームでの1stレグに1−0で勝利し、アウェイでの2ndレグを1−1で終えた。まさかバイエルンに勝つとはって、驚かされたね。

ただ、あわよくばっていう期待も、やっぱりリバプールの前では軽く吹き飛ばされたね(笑)。1stレグ、2ndレグともに敗れてトータルスコアも2−5。力の差を見せつけられたよな。それでも彼らにしたらCLに限れば、この結果は上出来だと思うよ。ただ、その反動もあってリーグ戦では苦しい位置にいるのは事実なんだけど。ここがビッグクラブとの大きな差ではあるんだよな。

2021−2022シーズンのサッカー界のハイライトになるチャンピオンズリーグの決勝が行われるのは、5月28日。舞台はパリ・サンドニ。PSGの本拠地だからね。メッシが勝ち進んでいたら、盛り上がっただろうけど、今季のパフォーマンスだと、そこに立てないのも当然ではあったよね。

ビッグイヤーを手にするのは、3年ぶりのリヴァプールか、それとも4年ぶりのレアルか。2017−2018シーズンのファイナルもレアル対リヴァプールのカードだったけど、その時は3−1でレアルが優勝。果たして今回はどうなるのか。キックオフが待ち遠しいですな!

構成/津金壱郎 撮影/山本雷太

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