2020年の日本サッカー界にセルジオ越後「今後の日本サッカーを左右する重要な一年。明るいニュースを期待しよう」

2020年の日本サッカー界にセルジオ越後「今後の日本サッカーを左右する重要な一年。明るいニュースを期待しよう」

U−23アジア選手権のノルマは優勝だと語るセルジオ越後氏

夏に東京五輪があり、9月からは2022年カタールW杯アジア最終予選が始まる。今年は日本サッカー界にとって、今後のレベルアップや盛り上がりを左右する重要な一年になるだろう。

注目はやっぱり東京五輪。1968年メキシコ五輪以来のメダルを獲得し、最終予選を戦うA代表に多くの選手を送り出す。そうなれば最高だ。

ただ、ここのところ流れがよくない。五輪代表は昨年11月のコロンビア戦で、久保、堂安らA代表の常連、さらに海外組の選手を招集しながらも完敗。また、五輪世代中心のメンバーで臨んだ12月の東アジアE−1選手権(韓国)では、韓国に0−1で完封された。はっきり言って強化は遅れている。森保監督のA代表との兼任も、日程の重複などデメリットが目につく。

そこで提案したいのが、東京五輪まで森保監督を五輪代表に専念させることだ。五輪代表は1月8日に開幕するU−23アジア選手権兼東京五輪予選(タイ)を皮切りに、3月に国内で親善試合を2試合、6月にはフランス遠征と強化試合が続く。

一方のA代表もW杯2次予選の試合が続くけど、相手との力関係を考えればすでに突破は決まったようなもの。これまでとは逆に、五輪代表と日程のかぶるA代表の試合はコーチ陣に任せてしまえばいい。悪くないアイデアだと思うんだけど、どうだろう。また、3月の親善試合からはオーバーエイジ(OA)枠を入れ、本番を想定したメンバーで戦ったほうがいい。

ちなみに、OA枠について、報道では大迫や柴崎の名前が取り沙汰されているけど、個人的にはプレーだけでなく、声を出して周りを仕切れる"現場監督"タイプの選手を入れたい。世代的な気質なのか、今の五輪代表には流れを変えるとか、リーダーシップを取るような選手が見当たらない。

そして、相手が強い五輪本番では押し込まれる展開も多くなる。最終ラインで指示を出し、皆を鼓舞できる選手が欲しい。

過去の五輪を振り返れば、日本は必ずしもOA枠をフル活用できていない。そこは日本サッカー協会の頑張りどころだ。森保監督が海外組の選手をリクエストするならば、田嶋会長が自らクラブに何度も足を運んで口説くくらいのことはしてほしい。

いずれにしても、直近のU−23アジア選手権は、五輪でメダルを狙う以上、負けてはいけない。ノルマは優勝だ。もちろん、アジアとはいえ、五輪出場を目指す本気のチームを相手にするわけだから、簡単なことじゃない。でも、五輪本番ではもっと強い相手が待っている。ここで勝たなければメダルは見えてこない。もし優勝できなかったとしても、本番に向けて期待を持てる内容が欲しい。

選手たちには今、「このままで大丈夫なのか」という不安や戸惑いもあるだろう。森保監督の手腕が問われる大会であり、昨年の悪いイメージを払拭(ふっしょく)するためにもいい一年のスタートを切ってほしい。

五輪代表が結果を出せば、A代表の選手にも刺激になるし、新たな競争も生まれる。そうしたなかでカタールW杯に向けてのチームづくりが始まるのが理想だ。

昨年末には、南野のリバプール移籍という日本サッカーにとってうれしいニュースが飛び込んできたけど、五輪代表もそれに続いて明るいニュースを届け、東京五輪、W杯最終予選につなげてほしいね。

構成/渡辺達也

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