2人の元NBAプレーヤーが挑むBリーグ開幕

2人の元NBAプレーヤーが挑むBリーグ開幕

富樫(写真左から2人目)と田臥(写真前列右)の日本に2人しかいない元NBAプレーヤーがBリーグを盛り上げる!

2つのバスケットリーグが統合して行われるプロバスケットボール「B.LEAGUE」の開幕を前にしたTIPOFFカンファレンスが12日、都内のホテルでB1カテゴリーの出場18チームの代表選手が参加して行われた。

 ユニホーム姿からスタイリストをつけて一転、私服姿を披露したり、パリコレモデルでタレントのAIVAN(アイヴァン)の前で、選りすぐりの6人がユニホーム姿からTシャツ姿に生着替えするという“お寒い”パフォーマンスをしたりと、女性ファン、エンターテイメント性を意識したカンファレンスとなった(ありきたりのファッションコラボのファンブックの説明にはうんざりした。しかも発行元がBリーグでなく、某出版社だから単なる宣伝)が、その中に2人の元日本人NBAプレーヤーの姿があった。

 日本代表、日本代表候補ともなっている栃木ブレックスの田臥勇太(35)と、千葉ジェッツの富樫勇樹(23)の2人だ。田臥は、2004年にNBAのフェニックス・サンズと日本人初のNBAプレーヤーとして契約を果たして、開幕戦を含む4試合に出場。プレー時間は計17分だったが、7得点3アシストを記録して、伝説のプレーヤーとなった。

 富樫は、2014年にダラス・マーベリックスのサマーリーグに参加して、そのまま日本人2人目のNBAプレーヤーとして契約を結んだ。結局、NBAではプレーはできず傘下のテキサス・レジェンズでプレーすることになったが、得点はマーク。昨年はイタリアのプロチームとプレシーズン契約も結んだ。

 過去2人しかない元NBAプレーヤーの一人田臥は、所属9年目となる栃木ブレックス、富樫は、昨年から契約している千葉ジェッツの一員として、Bリーグに開幕戦から参加することになったのだ。

 この日、最も報道陣の注目を集めていた田臥は、「メディアの期待をコートで表現したい。NBAで経験したことを伝えていければいい」と、Bリーグの象徴らしい発言。チームも竹内ツインズの兄で日本代表の206センチの竹内公輔(31)を広島から獲得するなど、初代王者獲得へ準備は着実だ。

 一方の富樫も、「去年がふがいない成績。悔しさがある。自分らしいプレーができなかった。チームの層は厚くなって、いろんな組み合わせができるようになった。スピードと得点にこだわるし、優勝を狙う」と意欲を語った。千葉ジェッツは、今季Bリーグの参戦に伴い、帰化選手のマイケル・パーカーに、元NBAプレーヤーのヒルトン・アームストロングと契約するなど、今オフ一番といっていいほどの補強を行っており、田臥が率いる栃木ブレックス、旧トヨタのアルバルク東京などの強豪が参戦している激戦区の東地区を制する候補チームのひとつとして注目されている。

 35歳の田臥には、NBA再チャレンジの気持ちはないが、富樫は、Bリーグをステップに海外へ再挑戦するという夢を捨てていない。

「Bリーグで自分らしいプレーをして、ここをステップにNBAとは言わないが、再び海外でプレーするきっかけにしたい。僕は去年イタリアのセリエAにも挑戦したし、また海外でプレーしたいと考えている。そのためにも、Bリーグで結果を残したいし、優勝を目標にしたい」
 
 そして元NBAプレーヤーの2人が共通して語るのがBリーグをメジャーにしたいという切なる思いである。

「日本にBリーグがあるってことをいろんな人に知ってもらいたいし、その責任と自覚を持ちたい。将来、子供たちがBリーグを目指したいと思って欲しい」(田臥)

「Bリーグがメジャーになって欲しい。知名度を上げたいし、そうなるようなパフォーマンスをしなければならないと思っている」(富樫)

 地上波で放送される22、23日の開幕戦は、前bjリーグの昨季覇者、琉球ゴールデンキングスと、前NBLの年間チャンピオンで過去最高勝率をマークしている旧トヨタのアルバルク東京の一戦だが、田臥率いる栃木ブレックスは、彼が能代工業時代に前人未到の「9冠」を達成した秋田のノーザンハピネッツと宇都宮で、富樫率いる千葉ジェッツふなばしは、仙台89ERSと船橋で、24、25日と開幕線を戦う。いずれも旧NBLチームと旧bjリーグの対決で興味深い。
 
 旧bj勢と旧NBL勢の資金力、選手層の違いや、新ルールへの刷り合わせなど、蓋をあけるまで、どうなるかわからない問題点も残っている。だが、「常識にとらわれるな!」「奇跡を起こそう!」をスローガンに華々しくスタートを切る。2人しかいない日本人元NBAプレーヤーが歴史的な1ページを牽引するのだ。

 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)