全米OPで動いている球を打ったミケルソンの意外な「援軍」

全米OPで動いている球を打ったミケルソンの意外な「援軍」

前代未聞じゃなかった?(EPA=時事)

「自分のしたことが恥ずかしく、失望している」──全米オープン3日目、13番グリーン上で、“まだ動いている球を打ち返す”という違反行為をはたらいたフィル・ミケルソン(48)が、大会3日後に謝罪コメントを発表した。

 違反行為を“前代未聞の奇行”で片付けては、事の本質は見えてこない。

「3mのボギーパットがカップ脇を通り過ぎ、ボールは下り傾斜を転がり始めていた。誰もが“バンカーまで落ちる”と思った瞬間、ミケルソンが191cm・91kgの巨体をゆすって追いかけ、カップの方向へ打ち返したのです。4オン4パットに加え、ルール違反の2打罰を科されたミケルソンは、ホールアウト後、『ルールを自分に有利に利用するのは当然』と悪びれる様子もなく語っていた」(ゴルフ誌記者)

 米メディアがこぞって“愚行”だと批判を浴びせるなか、「彼のプレーはスマートだった。あれをしていなければ、あと2~4打はかかっていただろう」と擁護したプロがいた。それが、1999年全米オープンでミケルソンと同じ“故意ストローク”をしていたジョン・デーリー(52)だ。スポーツ紙デスクが語る。

「デーリーは“悪童”の異名がつくほど派手な私生活で有名だった選手。メジャー2勝を挙げる実力者ですが、カッとなってバンカーで大叩きするなど気性が荒い。そのためか、当時はミケルソンほど騒がれることはなかった」

 ミケルソンは、デーリーとは対照的に穏やかな優等生タイプの選手だが、今回の舞台となったシネコックヒルズGC(ニューヨーク州)は、カッとなってもおかしくないほど難度の高いセッティングだったのも確かだ。松山英樹も3日目に2度も4パットを叩いた。元『パーゴルフ』編集長でジャーナリストの角田満弘氏はこうみる。

「ラウンド後には計算づくの行為だったようにコメントしましたが、実際はつい頭に血がのぼってしまったということでしょう。あれほど実績のある選手にはやってほしくなかったですが」

 冷静さを取り戻した(?)ミケルソンは、デーリーの“援護射撃”をどう捉えたのだろうか。

※週刊ポスト2018年7月6日号

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