夏こそ競馬を始める絶好のタイミング、その楽しみ方

夏こそ競馬を始める絶好のタイミング、その楽しみ方

夏競馬の楽しみ方は?

 JRAは全国に10の競馬場がある。春秋のハイシーズンは東日本なら千葉の中山競馬場と府中市の東京競馬場。西日本は仁川の阪神競馬場、淀の京都競馬場、それにGI高松宮記念が行われる名古屋の中京競馬だが、この時期はローカル開催。今年でいえば9月2日までは新潟、小倉、札幌競馬場で土日ごとに競馬が施行されている。

 首都圏から一番近い新潟競馬場の外回りコースは2223m、直線も658.7mと日本で一番長く、さらに日本で唯一1000mの直線競馬が見られる。JR新潟駅南口から直行バスで30分ほど。競馬場へ行くのが初めてだったり久しぶりだったりするならば、通い慣れた人に同行するのがベスト。競馬好きは教えるのがとても好きだ。

 夏の新潟は東日本のメイン開催場だが、滋賀県の栗東トレーニングセンターからも交通の便がいい。そのため関西馬の参戦も多く、賞金の高い特別・重賞ともなると、有力馬がこぞってやってきて賞金を攫っていってしまう「西高東低」という日本競馬の現状を実感することができる。また秋競馬で頭角を現わしそうな馬がその片鱗を見せ始めるのも、この時期の新潟だ。

 夏競馬は、見るほうも暑さとの闘い。新潟に限らず、シニア世代ならば指定席を取りたい。かつてはJRAカードのみだった指定席のネット予約だが、いまは登録すれば通常のクレジットカードでも申し込みが可能。新潟はS指定席で1500円、A指定席が1000円で入場料も込みとリーズナブル。

 エアコンのきいた室内、席ごとにテーブルがあってマークカードの記入も楽だし、荷物も置いておけるし、S指定各席にはレースやオッズが見られるモニターもある。さらに売場の行列もほとんどないため、ギリギリまで検討できる。指定席は当日発売もあるが、朝早くから並ばないと買えない(前年同時期の満席時刻はJRAのHPで確認できる)ので、やはりネット予約が便利だ。席取りについても最初は頻繁に通っている知人に頼ったほうがいい。

 しかし、馬券指南となると“先輩”はあまりお勧めできない。長年やっている人はその人なりのスタンスや癖があるし、競馬場へ行ったとたん他人どころではなくなるから、教え方もおざなりだ。

 JRAでは各競馬場でビギナーズセミナーを設けている。ここに参加すれば20分ほどで馬券の種類から競馬新聞の読み方、マークカードの書き方まで懇切丁寧に教えてくれるし、おみやげまでくれる。JRAは新しいファンを大歓迎しているのだ。

 どうせ新潟まで出かけたのなら、土日両日とも出撃したい。宿を市内にとって魚のうまい居酒屋をめぐるのもいいが、行ってみたいのが競馬場までの無料送迎バスもある月岡温泉。全国的にはあまり知られていないかもしれないが、近代的なホテルや個性的な旅館が立ち並ぶ温泉街だ。

●文/東田和美(ひがしだ・かずみ)今年還暦。伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。

※週刊ポスト2018年8月10日号

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