巨人の炭谷&丸FA獲得構想に広岡達朗氏「バカげてる」

巨人の炭谷&丸FA獲得構想に広岡達朗氏「バカげてる」

FA戦線参戦に異議(共同通信社)

「のびのび野球で立て直す」と就任会見で語った巨人・原辰徳監督だが、“ブレブレ野球”の間違いではないか。これまでの若手育成方針をひっくり返す大ベテラン阿部慎之助(39)の捕手復帰。しかもFAで西武の炭谷銀仁朗(31)まで狙うという。“打ちたがり病”“欲しい欲しい病”が再発中の原監督に、巨人の名ショートとしてV9時代を支え、引退後は万年Bクラスだったヤクルトと西武を率いて3度の日本一に導いた優勝請負人になった球界のご意見番、広岡達朗氏(86)が直言する。

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 日本シリーズでソフトバンクの甲斐(拓也、26)が大活躍してMVPを獲得したことを受けてか、巨人も捕手の補強を言い出したようだが、甲斐の良さを本当に理解しているのか。(日本シリーズ新記録の6連続盗塁阻止を成し遂げたのは)肩が強いだけでなく、送球のコントロールがいいからです。

 巨人には小林(誠司・29)がいるじゃないですか。小林も甲斐となんら遜色ないコントロールを持っています。盗塁阻止率だってリーグ1位(.341、甲斐は12球団トップの.447)でしょう。小林は捕手として優秀ですよ。

 懸念の打撃ですが、あれだけ打っていた(新人の2014年は打率.255)のが、今年は2割そこそこ(.219)になった。打撃コーチは何をしているんだと言いたいね。私ならすぐに打てるようにしますよ。

 育てることをしないで、よその選手がいいという。FAで西武の炭谷を獲るというが、バカですよ。今の巨人で捕手を獲ってこないといけないというのは、打撃コーチが無能だと言っているのと同じで恥じるべきことです。

 広島の丸(佳浩、29)を25億円使ってFAで獲るという報道も出ていますが、これもコーチの無能さをさらけ出すようなもので、バカげています。私がコーチなら「要りません」と言います。編成は原の意向が尊重されるんだから、原に「この(若手)選手を育てます」と言えるコーチがいないのが信じられない。獲ることに賛成するコーチがいたら、教えなくて済むから楽だと思ってるんじゃないか。

 はっきりいって、巨人はドラフトでいい選手を獲っているんだから、FA選手を高い金をかけて獲る必要はない。それなのにドラ1をトレードに出すようなチームになってしまった。原は母校(東海大相模)の後輩の大田泰示(28、日本ハム)を育てることもできなかった。トレードに出したのは高橋(由伸前監督)だったかもしれないが、移籍した途端、15本塁打も打った。

 まだ秋季キャンプが始まったばかりだけど、原が巨人をどう変えるか楽しみにしている。(指導者経験に乏しいコーチを集めたのは)自分で教える自信があるからだろうけど、一軍から三軍までどうやって見るのかね。

 原は一軍を何とかすればいいと思っているのだろうが、秋季キャンプで原しか目立ってない。担当コーチが目立つようでないと巨人は変わりません。監督になった以上、コーチを育てる義務がある。

 原がどのような巨人を作ろうとしているか、私にはどうも分かりません。どのように巨人を変貌させるか興味深く見ることにします。

※週刊ポスト2018年11月23日号

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