トランプ氏の相撲観戦 唯一英語話す武蔵川親方が隣に座る案

トランプ氏の相撲観戦 唯一英語話す武蔵川親方が隣に座る案

土俵上より目立つかも?(Sipa USA/時事通信フォト)

「千秋楽(5月26日)の升席のチケットを持っているお客さんについては、氏名や住所、生年月日などを整理して警備当局に提出しろというんです。常連さんに手間をかけるし、いい迷惑ですよ……」

 両国国技館の茶屋(案内所)の関係者はそう嘆く。25日から来日するトランプ米大統領が「相撲を見たい」「優勝力士にトロフィーを渡す」と言い出し、協会幹部や関係者は対応に追われている。

 当日、トランプ氏は昼間に安倍晋三首相と千葉県内のゴルフ場でプレーをした後、国技館へ向かう。ラウンドはプロゴルファー・青木功氏が同伴し、国技館では終盤の3番を観戦後、土俵上で特注の「トランプ杯」を授与する予定だ。

「詳細は極秘扱いですが、土俵に近い升席Aで観るようです。NHK中継には映らない正面の中央あたりが準備されているといわれる。トランプ氏とメラニア夫人、安倍首相と昭恵夫人が並んで観戦するかたちになりそうだが、“あぐらをかけない大統領のために椅子を用意する”という話もある」(協会関係者)

 すり鉢状の構造になっている国技館は「警備が難しい」(同前)だけに、当日は天覧相撲の時と同様、金属探知機が設置され、観客は入場時に手荷物検査や身分証明書の提示を求められるという。ベテラン記者はこう見立てる。

「升席では、“武器”になるかもしれないビール瓶の提供を取りやめる可能性もある。普段、館内警備は若手親方たちの仕事で、引退したばかりの稀勢の里(荒磯親方)らがやっていますが、何の役にも立たないでしょう。大統領の周りをSPが取り囲むことになる。

 親方衆の仕事があるとすれば、観戦中のトランプ氏への解説。天覧相撲では八角理事長(元横綱・北勝海)が説明役として後方で控えるが、今の協会で唯一、英語が話せるハワイ出身の武蔵川親方(元横綱・武蔵丸)を隣に座らせる案もあるそうです」

 かつて相撲好きで知られるシラク・元フランス大統領が本場所を観戦した例などはあるが、何をするかわからないトランプ氏だけに、協会側の不安は尽きない。

「そもそも、トランプ氏がどこまで相撲のことを理解しているのかわからない。表彰式で、メラニア夫人の手を引いて女人禁制の土俵に上がろうとしたら周りはどうするのか。番狂わせがあって座布団が舞った時のことも心配。万が一、トランプ氏の後頭部を直撃したりしたら外交問題ですよ。座布団を縫い付けたり、撤去したりするなら相当な手間になるし、協会としては頭を抱えてしまう話です。

 ただ、内閣府所管の公益財団法人である以上、過去にあった八百長問題のような不祥事が再び発覚した時に、公益法人格を取り上げられないよう、全面協力せざるを得ない」(同前)

 千秋楽、5時20分頃の「これより三役」以降が、協会にとって“長い長い40分間”となる。

※週刊ポスト2019年5月31日号

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