正念場の巨人・大竹寛 リリーフ転向に活路を見出だせるか

正念場の巨人・大竹寛 リリーフ転向に活路を見出だせるか

36歳の大竹寛が生き残る道は(写真:時事通信フォト)

 2位・広島に3ゲーム差をつけ、セ・リーグ首位を走る巨人(記録は6月30日現在)。エース・菅野智之の不調、守護神を予定していた新外国人・クックの離脱など開幕前の計算は狂っているが、中川皓太や桜井俊貴などの若手が予想外の活躍で投手陣を支えている。

 若手の成長著しい中、正念場を迎えているベテランも頑張っている。2013年オフ、広島からFA移籍してきた大竹寛が30日のヤクルト戦で今季、初勝利を挙げた。巨人移籍1年目こそ9勝を挙げたが、2年目からは低迷。昨年はわずか2試合の登板に終わり、最高時1億円の年俸は約4分の1となる2625万円(いずれも推定)まで下がった。昨年、丸佳浩と炭谷銀仁朗をFAで獲得した際にはプロテクトを外されていたとも言われていた。野球担当記者が話す。

「巨人は中継ぎ陣が悩みの種である上に、菅野の調子が上がらず、完投を計算できる投手は山口俊しかいない。夏場を考えれば、リリーフが何枚いても困らない。日本ハムから藤岡貴裕と鍵谷陽平が移籍してきたし、36歳の大竹にとっては最後のチャンスでしょう」(以下同)

 今季の大竹は6月1日に初の1軍昇格を果たすも、登板機会を与えられないまま、わずか2日後に2軍落ち。20日に再び登録され、以降は4試合を無失点に抑えている。

「交流戦優勝の掛かったソフトバンクとの3戦のうち2戦に登板した。いずれも負けている局面ではありましたが、きちんと抑えた。3試合目の登板となった29日のヤクルト戦では5対0とリードしている展開とはいえ8回を任され、今季初の連投となった30日のヤクルト戦では同点の8回に出て来て、9回の勝ち越しを呼び込んで勝利投手に。徐々に信頼度が増している。原辰徳監督は色眼鏡で見ることなく、結果を残せば使っていくので、今の投球を続ければ、出番は増えていきますよ」

 振り返れば、同じく広島から巨人にFA移籍した川口和久は先発として計算されていたが、移籍1年目の1995年は結果を残せず、1996年の後半戦から手薄なリリーフに回った。

「現在の大竹と同じように、当初は負け試合や差の付いた勝ち試合で投げていましたが、そこで抑えることで信頼を勝ち取っていき、最終的には胴上げ投手に。11.5ゲーム差からの逆転優勝を果たした“メークドラマ”の立役者の1人となった。長嶋茂雄監督は左投手の川口、宮本和知、阿波野秀幸、河野博文を“レフティーズ”と名付け、マスコミもその呼称を多用した。当時37歳でした」

 川口はその2年後の1998年限りで引退したが、この時の活躍もあってか、引退後は巨人で1軍投手総合コーチまで務めた。大竹の場合、巨人移籍時の人的補償で広島に移籍した一岡竜司が安定した成績を残しているのを見て、忸怩たる思いを持っているはず。ここから意地を見せるか。

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