馬券「WIN5」、5レースすべて1番人気が勝った例は何回か

馬券「WIN5」、5レースすべて1番人気が勝った例は何回か

WIN5で目指せ2億円

 JRAでは平成23(2011)年、5つのレースの1着馬をすべて当てるというWIN5がスタート。いわゆる“馬券”ではないが、「誰でも100円で最高2億円を手にするチャンス!」。競馬歴40年のライター・東田和美氏が、WIN5で味わえる高揚感と高額な払戻金について、解説する。

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 発売開始から5週目に1億円を超え、10週目には2億円も出て、なおかつキャリーオーバーに。すでにジャンボ宝くじでは2億円、ロト6では4億円が出ていたが、それでも三連単を大きく上回る払戻額の表示には、ため息が漏れた。なにしろ運任せではなく、自分で予想して大金をゲットできる可能性があるのだ。

 しかしWIN5の昨年度の売上金におけるシェアはわずか1.3%。最終日こそキャリーオーバーがあったために35億円ほどが発売されたが、ホープフルSの123億円には遠く及ばない。インターネットやキャッシュレス投票サービス(UMACA投票)でなければ買えないからというのもあるが、やはりなかなか当たらないから、なのだろう。最高額が6億円に引き上げられてからも頭打ちだ。

 確かにWIN5を買おうと思うと、パドックの気配や返し馬を見てからというわけにはいかず、あらかじめメインレースまでの分を買っておかなければならないし、最初のレースで外れると、もうそれで終わり。BIGのように1つ外れで2等といった救済もないので、あえて手を出さないというファンも多い。

 だが、後半5つのレースの1着馬を当てるのは、1〜3着を順番通りに、しかも多少人気薄の馬も絡めなければならない三連単より、予想の論理はきっちりしているような気がする。5つのレースに本質的に関連性はなく、それぞれのレースの勝ち馬を選べばいいはずなのだ。

 平成26〜30(2014〜2018)年の5年間に発売されたWIN5のデータを検証してみた。やはり1番人気は強いが、全レースでの勝率より少し低い。WIN5の対象レースには新馬戦や未勝利戦がないので、出走馬の力差が小さいからと考えられる。

 だが、WIN5では、わざわざ人気薄を狙う必要はない。最近でいえば8月11日。対象レースは1番人気(単勝320円、以下同)、1番人気(360円)、2番人気(610円)、2番人気(390円)、1番人気(380円)での決着で、15万7320円もついている。タラレバになるが、単純に1番人気と2番人気だけを選んでいれば32通り(3200円)で的中していた(ただし購入時と締切後では人気順が異なる場合もある)。

 しかし発売開始以来、5レースすべてで1番人気が勝ったのはただ1回(2015年11月1日。払戻額は1万260円)。1、2番人気だけで決まったのも、4%に満たないので、やはり機械的に買っていては儲からない。

 レース個々の出走頭数や顔触れ、人気の集中度合いで払戻金は変わってくる。買おうとするのなら、事前に競馬新聞や夕刊紙などで人気馬の信頼度などをチェックし、勝ち馬予想を積み重ねておきたい。予想者の印などから、堅く収まりそうなレースと荒れそうなレースを見極め、セレクト数に融通を持たせることも必要だ。そして個々のレースの馬券は、WIN5で選んだ馬に縛られることなく、頭を切り替えて検討したほうがよさそう。

 メインレースを迎えた時点でリーチがかかっている時の高揚感、的中となった時の払戻額が発表されるまでのドキドキ感は、1レースの馬券だけでは味わえないものだ。

●ひがしだ・かずみ/今年還暦。伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。

※週刊ポスト2019年9月20・27日

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