秋天は「ノーザンファームの運動会」 各種ワンツー決着を考察

秋天は「ノーザンファームの運動会」 各種ワンツー決着を考察

2018年のジャパンカップを制したアーモンドアイ

 一騎打ちは競馬の醍醐味だがそうそう固くはおさまらないのはファンならよく知るところ。競馬ライター・東田和美氏が秋の天皇賞について考察した。

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 アーモンドアイ、サートゥルナーリアというロードカナロア産駒2頭に人気が集まっているが、このレースで同じ種牡馬産駒のワンツーは平成以降5回。うち4回はサンデーサイレンス、あと1回はディープインパクト産駒だ。この2頭は他のGTでもワンツーを決めたことが何度かあるし、ディープ産駒は今年だけで天皇賞(春)、オークス、ダービー、菊花賞と4回もワンツーを達成している。

 サンデーサイレンス系ではダンスインザダーク産駒やステイゴールド産駒のワンツーもあった。サンデー系以外ではブライアンズタイム産駒のワンツーも複数回あるが、キングカメハメハ産駒のGTでのワンツーは、2015年朝日杯フューチュリティSのリオンディーズとエアスピネルだけ。古馬GTでは一度もない。キングカメハメハ産駒はこのレース2勝でその時の2着馬はともにディープインパクト産駒。2着3着には1回も来ていない。

 今回は「社台グループの運動会」というより「ノーザンファームの運動会」。2強を含む7頭のGT馬など10頭が出走する。過去7勝2着5回3着8回。一方、社台ファームの生産馬は4勝だが、2着馬はノーザンファームより多い9回で連対数も上回っている。ノーザンファーム、社台ファームともにワンツーは1回しかないが、社台グループのワンツーは9回もある。

 GTの中では堅い決着が多い方だが、1、2番人気で収まったのは5回。このときの馬連はいずれも3桁だが、それ以外は1000円以上ついている。1番人気は9勝2着6回、2番人気は4勝2着6回、3番人気は5勝しているものの2着がなく、むしろ4番人気が9連対、5番人気が8連対している。

 牝馬は4勝2着4回3着3回。ワンツー決着は言わずと知れた2008年のウオッカ、ダイワスカーレット。ただ1回きりだから語り継がれる。

 3歳馬の挑戦は31頭で2勝2着4回3着3回。4歳馬は155頭中14勝2着13回3着13回、5歳馬は157頭12勝2着11回3着11回(2000年以前は現在の馬齢で集計)。3歳馬は勝率ではともかく連対率、複勝率ともに4歳馬、5歳馬を上回るがワンツーはない。4歳馬同士のワンツーは7回、5歳馬同士が5回ある。

 勝ち馬の前走を見ると毎日王冠からの参戦が11頭、京都大賞典と宝塚記念からが5頭、札幌記念からが4頭。このうち前走でも勝っているのは毎日王冠5頭、京都大賞典3頭、札幌記念3頭。宝塚記念組5頭は敗戦からの巻き返しだ。それ以外の5頭は福島民報杯のレッツゴーターキン、新潟記念のオフサイドトラップ、南部杯のアグネスデジタル、神戸新聞杯のシンボリクリスエス、オールカマーのレイデオロとすべて勝っている、つまり1着馬30頭のうち半数以上の16頭が連勝している。

 2着馬も毎日王冠10頭、宝塚記念5頭、京都大賞典とオールカマーが4頭で、前走勝っているのが10頭。

 1990年代前半は毎日王冠組のワンツーが4回あったが1996年以降はゼロ。1999年が京都大賞典組、2004年と2017年に宝塚記念組のワンツーがあるだけだ。

 そして天皇賞(秋)と言えば、藤沢和雄厩舎が6勝もしていることで知られており、2004年にはゼンノロブロイとダンスインザムードでワンツーを達成している。ならば今回は、同厩舎同馬主同種牡馬同生産牧場で共にダービー馬、ワグネリアンとマカヒキのワンツーの馬券を買ってみるということでどうでしょうか。

●ひがしだ・かずみ/今年還暦。伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。

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