山口俊も被害者も巨人も口閉ざす「泥酔暴行事件の夜」全真相

山口俊も被害者も巨人も口閉ざす「泥酔暴行事件の夜」全真相

あの日、何があったのか?(写真:時事通信フォト)

「事件が公表されてからこれだけ時間が経ったのに、誰も真実を語っていない。確かに軽率な行動でしたが、報道は憶測ばかりで彼を悪者にしたいがためのものが目立った。彼には絶対に口外するなと言われましたが、あの日、本当は何があったかお話しします」

 そう口を開いたのは、巨人・山口俊投手(30)の親友A氏である。

 山口は7月11日の深夜、酩酊状態で訪問した都内病院の扉を破壊し、警備員に暴行したとして被害届が出されていた。さらに巨人が事件を公表したのが1週間後の18日だったため、“隠蔽工作”も疑われた。

 3年総額7億円(推定)の大型契約で今季、DeNAから巨人にFA移籍した山口だが、一軍合流は6月からと出遅れ、ここまで1勝1敗、防御率6.43と大きく期待を裏切った。そんな中での警察沙汰となれば、批判の嵐に晒されるのも当然だった。

 現在(7月27日)まで、山口も巨人も事件の詳細について語っていない。そんな中、あの日、山口と行動を共にしていたA氏はこう明かすのだ。

「11日は山口君の30歳の誕生日パーティーで、私も参加していた。レストランバーに夜9時頃から30人ほどの仲間が集まり、お開きになったのは深夜2時近く。山口君はシャンパンやチューハイをガンガン飲んで、終始ハイテンションでした」

 山口が病院に行く原因となる“事件”が起きたのは、パーティーが終わる頃だったという。

「会場にはお祝いのバルーンが飾られていました。酔っていた山口君は上機嫌でそれに向かってシャドーボクシングしていたら、はずみでそばにあった額縁のガラス板を割ってしまい、右手の拳から出血しました。手の甲の中指の付け根あたりです。ケガ自体は大したことなかったのですが、右手は大切な商売道具だし、傷口にガラス片が入っていたら大変なので、病院で応急処置をしてもらうことになった」(A氏)

 パーティーに同席していた山口の妻が救急外来のある周辺の病院を探して電話で訪問を伝え、山口夫妻と知人女性の3人で向かったという。

 病院の入り口近くに警備員のいる受付があり、そこで妻が「人目につかないように対応してもらえますか?」と尋ねたという。

「プロ野球選手だとバレると大事になるかもしれないと思って奥さんが気を利かせたのですが、警備員に冷たく断わられたらしく、その態度に山口君はカチンと来て、『何なんだ、その態度は』と喧嘩腰になってしまった。互いにヒートアップして、警備員が『治療を受けるのか、受けないのか、どっちなんだ』といえば、山口君が『受けるからここに来たに決まってるだろ!』と怒鳴り合いが続き、やがてお互いに胸を押し付け合うような状態になった。

 ただ、手や足を出したわけではないと本人は断言している。奥さんは『やめなさいよ!』と何度も間に入ろうとしたそうですが、押し問答は20分ほど続き、結局治療を受けずに帰ったそうです。“病院のドアを破壊した”と報じられている件については、『よく覚えていない』と言っています」(A氏)

◆菓子折持って謝罪

 その後、病院側は「傷害」と「器物破損」で被害届を警察に提出。警察から球団に連絡が入ったのは、山口の予告先発日(18日)の午前中。直前まで名古屋での中日戦の登板に備えて調整していたため、球団から被害届の事実を知らされ、驚いたという。

 山口はトラブルを起こしたという認識もなかったというが、事態を重く見た球団は、山口の登板を回避。登録を抹消した。

 ちなみに額縁を割ったレストランバーには、翌日すぐに菓子折りを持って謝りに行ったという。病院に対しても同様の対応をしていればこれほどの大事にはならなかったのだが──。

「その後、山口君は警察の事情聴取を受けています。『今シーズンの登板はもうない』とも言われているようですが、私からするとそこまでの過ちとは思えないのです」(A氏)

 病院側にA氏の説明した経緯について見解を求めたところ、「現在も捜査中のため、何もお答えすることはできません」(総務課)との回答だった。

 そして山口の今後の処遇について、球団は「現在、事実関係を調査しております。今後については決まっていません」(読売巨人軍広報部)と話すのみだった。山口本人は、代理人を通じてこう答えた。

「軽率だったと反省しています。一日でも早く復帰させていただけたらと思っています。今はそれしか言えません」

 自宅謹慎処分は1週間以上続き、その間、練習もできない日々が続く。不甲斐ない成績も相まって、契約途中でのトレード放出説さえも取り沙汰されている。トラブルを起こした自覚さえなかったことも含め、愚行の代償は7億円を投じた巨人軍にも、そして山口にとっても大きすぎた。

※週刊ポスト2017年8月11日号

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