琴奨菊 休場だらけの秋場所で一番の気合い見せノリノリ

琴奨菊 休場だらけの秋場所で一番の気合い見せノリノリ

琴奨菊は再び賜杯を抱けるか(写真:時事通信フォト)

 3横綱に続いて大関・高安も、小兵の宇良も休場に追い込まれ「学級閉鎖」状態の大相撲秋場所、支度部屋で一番気合いを見せるのが、西の前頭筆頭・琴奨菊だ。

 取組が進んでいく中、音楽を聴きながら目をふせて精神集中。その後は付け人を前に立たせて立ち合いの稽古を繰り返していた。

 カド番だった今年初場所に負け越し、大関を陥落した琴奨菊。10番勝っての大関復帰をかけた春場所でも9勝6敗と復帰は叶わず、今は平幕力士だが、今場所はノリノリだという。

「春場所で6敗目をつけられた因縁の相手である照ノ富士を2日目に撃破、3日目には立ち合い不成立気味ではあったが日馬富士からも“初金星”をあげた。3日目までに横綱・大関との対戦を終え、あとは関脇以下との対戦。平幕のガチンコ力士の方が手強いといわれているが、こんなチャンスは、今場所しかないでしょうね」(若手親方)

◆売店では「鶴竜引退」

 話題にものぼらなくなったのが、2場所連続途中休場を経て、秋場所は初日から休んでいる横綱・鶴竜だ。館外売店には休場中の白鵬や稀勢の里の手形付きサイン色紙は売られているが、なぜか鶴竜のものがない。

「館内には置いてますが、館外は白鵬、日馬富士、稀勢の里、高安、遠藤の5種類だけ。それは最初から決まっているので……」

 と担当者も歯切れが悪いが、勝てなくなった者が退場を迫られるのも、ガチンコ勝負の世界だ。

 そうしたなかで光るのが、御嶽海と嘉風の両関脇を押し倒したうえ、5日目には横綱・日馬富士をはたき込みで下し初金星を挙げるなど、元気な取り口が目立つ21歳の阿武咲(前頭3)だ。

「地元・青森の三本木農業高校に進み、1年で全国大会と国体で優勝。卒業を待たずに阿武松部屋へ入門した逸材。中学時代からソリ込みを入れていたというから、休む力士ばかりのなかでツッパリ根性の気合いは違う。期待の星です」(前出の親方)

 予想外の「新星」は、こんな場所にこそ、現われるのかもしれない。

※週刊ポスト2017年9月29日号

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