9月入学なら夏の甲子園から3年生消える? ドラフト会議は?

9月入学なら夏の甲子園から3年生消える? ドラフト会議は?

夏の甲子園の扱いも難しい(時事通信フォト)

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う休校が続く中、東京・大阪の両知事らの猛プッシュもあって急浮上している「9月入学」だが、それが実施された場合の影響は相当大きなものになりそうで、学校の部活動も様変わりすることになる。

 高校野球は「夏の甲子園」が一大イベントだが、米国の9月入学制に倣うなら3年生の卒業式は6〜7月で、8月の甲子園が現在の春のセンバツのように「1〜2年生(新2〜3年生)のみの大会」となる可能性がある。

「3年生が出られるように、夏の甲子園の時期を前倒すのは難しい。地域によっては雪などで野球ができない時期があり、12月から3月上旬まで対外試合禁止期間がある。そのため、春のセンバツは秋季大会の結果から出場校が決まる。この日程が動かせない以上、夏の甲子園を“初夏”に前倒すとトーナメントの予選をやれるかという問題が生じる。

 また、大学入試が5月頃にずれるなら進学校は3年生が受験のために夏の予選に参加せず、私立の強豪校は3年生中心のメンバーを組むといった戦力格差も出てきてしまう」(高野連関係者)

 プロ野球への影響もある。ドラフトがCS(クライマックスシリーズ)後の11月だと、入団は翌年夏の卒業後と間が大きく空く。「MLBに倣ってシーズン中のドラフトにするしかない」(同前)とみられているのだ。

 現場にも懸念が広がる。開星(島根)の野々村直通監督はこう話す。

「9月入学は考えてもいなかったこと。高校球児の最後は炎天下の試合だと体に染みついているので、イメージできない。制度が変わればそれに合わせるしかないが、高校生活の最後は予選を勝ち抜いての全国大会が理想だと思う。いずれにせよ今年いきなり変えるのは、現場のことを考えていないのではないか」

 今夏の開催が不透明になるなか、来夏以降もどうなるかわからない。

※週刊ポスト2020年5月22・29日号

関連記事(外部サイト)