相撲部屋にも新しい生活様式 ちゃんこも序列なく一斉に食べる

相撲部屋にも新しい生活様式 ちゃんこも序列なく一斉に食べる

勝武士は28歳の若さで新型コロナで亡くなった(写真/共同通信社)

 高田川部屋の三段目力士・勝武士(しょうぶし)が新型コロナにより28歳の若さで亡くなった。糖尿病など基礎疾患を抱える力士が多い角界の「感染リスク」が、改めて浮き彫りになった。

 部屋で共同生活を送る力士たちは“クラスター化”の危険と隣り合わせであり、対応が急務だ。

「“ちゃんこ”は番付上位から食べ、新弟子は残り汁で白飯をかき込む悔しさをバネに稽古に励むというのが伝統でしたが、今はそれぞれの皿に取り分けて一斉に食べる“新しい生活様式”になってきた」(若手親方)

 協会は親方や力士ら1000人近い協会員の希望者全員への「抗体検査」を開始。抗体の有無で感染歴を把握する検査だが、懸念の声があがっている。

「力士たちもテレビなどを見て抗体検査の問題点をわかっている。検査の精度の問題とか、抗体があっても再感染する可能性など様々な情報を耳にしていて、検査を受けるか悩んでいた力士もいる」(協会関係者)

 検査の結果次第で生活がさらに一変する可能性があると、前出の若手親方は表情を曇らせる。

「結果がどう知らされ、どんな扱いになるかわからないから、とにかく不安です。関取になって初めて個室を与えられるのが相撲部屋の伝統ですが、たとえば新弟子1人だけ抗体があった場合、あるいは1人だけなかった場合などは個室に移すのか。ぶつかり稽古を再開する際には、抗体の有無で相手を変えるのかなど、全く先が見えない。執行部は7月場所の東京開催へ進んでいるが、現場はまだまだ動揺が大きい」

 どんな検査結果が出るかで、角界をさらなる荒波が襲う。

※週刊ポスト2020年6月5日号

関連記事(外部サイト)