「これが俺たちのスーパーJr.だ!」高橋ヒロムがヘビー級に負けない死闘を制し初優勝!

「これが俺たちのスーパーJr.だ!」高橋ヒロムがヘビー級に負けない死闘を制し初優勝!

高橋ヒロム

新日本プロレス
『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア25』最終戦
▽4日 後楽園ホール 観衆 1,740人(札止め)

 「みんな見たか?テレビの前のみんなも見たか?ヘビー級のみんなも見たか?そして、(テレビ解説の)ライガーさん!アンタも見ただろ!これが俺たちのスーパーJr.だ!」

 Aブロック1位の“ボーン・ソルジャー”石森太二との34分01秒にわたる死闘を制した高橋ヒロムがベスト・オブ・ザ・スーパージュニア初優勝を決めた。高橋はリング上で心の底から絶叫した。

 スーパーJr.出場全16選手がリーグ戦を闘い抜いてきた。各選手はみな「ヘビー級に負けたくない」「G1(クライマックス)よりスーパーJr.の方が面白いと言わせてみせる」などなど、ヘビー級を意識した発言をしている。

 スーパーJr.の代名詞的な存在だった獣神サンダー・ライガーが昨年の大会をもって卒業。今年のライガーは解説する側に回り、実況席から各試合をアツく解説してスーパーJr.を盛り上げた。そういう意味ではIWGPジュニアヘビー級の絶対王者になりつつあるウィル・オスプレイを中心に、高橋ヒロム、マーティー・スカル、エル・デスペラードら新世代が一気に台頭した今年のスーパーJr.は新時代に突入したと言える。

 ヒロムも「(ライガーの不参加を受けて)だからこそ取りたかったよね」とライガーを意識していたことを明かした。「“元”新日本プロレスのジュニアの象徴の獣神サンダー・ライガーがいない今、象徴になるのは、この俺だ。新日本プロレスのジュニア、いや、新日本プロレスの新しい象徴が、この高橋ヒロムだ、間違いない」と試合後にハッキリと言い切っている。

 優勝決定戦の試合は、現在の新日ジュニアが持ち得る、スピード、テクニック、そしてパワーの全てがぶつかり合った。ヘビー級にも決して引けを取らない死闘で、最後の最後まで全く勝敗が読めない。あまりの激闘ぶりに、後楽園ホールの温度は最後まで上がりっぱなし。ファンも汗をぬぐいながら声援を送っていたのが印象的だった。

 優勝したヒロムは素晴らしかったが、ヒロムの攻撃にしっかりと対応していた石森も“あっぱれ”だった。公式戦ではオスプレイと同点に並んだが直接対決では勝っており、決勝進出のチャンスをつかんだ。

 石森は試合後、インタビュースペースで倒れ込みながら受け答えしていたが、目は死んでいなかった。「もっと!もっと!もっと!もっと!」とヒロムのように叫ぶと「限界を超えた闘いしようじゃねえかよ。ヒロム!これからも楽しもうぜ!It’s reborn!」とヒロムにメッセージを送り、若手に肩を借りながら控室へ入っていった。

 ヒロムの挑戦表明をオスプレイが受諾したため、6.9大阪城ホール大会ではオスプレイ対ヒロムのIWGPジュニア王座戦が決定している。この勝敗に関係なく、石森にはタイトル挑戦のチャンスが遅かれ早かれやってくるだろう。

 「5年前の今日、ここで語ったこと、今でも覚えてるよ。俺の夢は、IWGPジュニアを巻き、ジュニアとしてヘビーのベルトを巻き、そして!ゴールデンタイムで試合をすることだ!俺は何も変わってない!俺はあのときのままだ!俺は! だから、もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!みんなで!楽しもうぜー!」

 ヒロムが最後に叫ぶと、尾崎リングアナのコールとともにキャノン砲が放たれ、大量のテープが天から降り注いだ。

 ヒロムは「IWGPヘビー級王者に勝てると思うまで日本には帰らない」と帰国を先延ばしにしていた経緯がある(スポット凱旋を除く)。IWGPジュニア王座とIWGPヘビー級王座を同時に戴冠した選手は、両タイトルの長い歴史の中で1人もいない。

 ヒロムは地上波のゴールデンタイムに新日本プロレスの中継を復活させることも公約に入れている。この日、ヒロムが手首に巻いていたテーピングには「夢」という文字があった。夢のハードルは高い方が、実現したときの達成感は大きい。

 アクシデントで盟友の内藤哲也に“壊された”スーパーJr.の優勝トロフィーを修復させたヒロムは「今年のスーパーJr.を忘れないために」と、来年のスーパーJr.までトロフィーと一緒に入場すると誓った。今までの優勝者がしていなかった取り組み。来年のスーパーJr.の規模を拡大させるためにも効果がありそうだ。

 ライガー不在のスーパーJr.は高橋ヒロムが引っ張っていく。

▼ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア25優勝決定戦(時間無制限1本勝負)
○<Bブロック1位>高橋ヒロム(34分01秒 体固め)石森太二<Aブロック1位>●
※TIME BOMB

取材・文 / どら増田
写真 / 舩橋諄

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