師匠、長与千種の参戦から32年、里村明衣子がWWEの女子トーナメントにエントリー!

師匠、長与千種の参戦から32年、里村明衣子がWWEの女子トーナメントにエントリー!

里村明衣子

 世界最大のプロレス団体WWEが主催する女子トーナメント『メイ・ヤング・クラシック 2018』に、センダイガールズプロレスリングの代表で、今年デビュー23周年を迎えた里村明衣子がエントリーすることが明らかになった。

 『メイ・ヤング・クラシック』は昨年から開催され、WWE所属選手だけでなく、世界各国の女子選手とスポット契約を結んで行われる大会だ。昨年はスターダムから移籍したカイリ・セイン(宝城カイリ)がこの大会でWWEマットデビューし、見事優勝を果たしている。今年も6月に行われた東京公演でWWEと契約したことが発表された元・スターダムの紫雷イオも、同トーナメントにエントリー。WWEマットのデビュー戦を行うことが決定している。

 今回の里村の参戦はスポット契約枠だが、2016年に飯伏幸太がWWE主催の『クルーザー級クラシック』トーナメントにエントリーした際には、NXTに出場し、『ダスティ・ローデス・タッグクラシック』にもエントリー。クルーザー級のトーナメントでは準決勝で敗れてしまったが、WWEにスポット参戦を果たしている。WWEは里村を「日本のレジェンド」として紹介しており、トーナメントでのパフォーマンスが評価されれば今後のスポット参戦もあるだろう。

 世界12カ国の32名で優勝を争うトーナメントには、里村、イオの他、すでに、スターダムの前ワールド・オブ・スターダム王者のトニー・ストーム、元WWEディーバス王者のケイトリン、NXT所属で2年連続の出場となるリア・リプリー、日本のテレビ番組『SASUKE』の米国版である『アメリカン・ニンジャ・ウォリアー』を女性として初めて制覇したケーシー・カタンザロ、12年のキャリアを誇る実力者ニコール・マシューズ、英国の団体プログレスの現女子王者ジニーらのエントリーが決定している。

 WWEの現場監督であるトリプルHは「私たちはメイ・ヤング・クラシックを再び開催できること、そして世界中から集まった32人の女子トップタレントによる世界的なショーケースをお見せできることにとても興奮しています」と語る。「昨年の大会はWWEの女子改革における重要な標石となりました。そして今年のイベントがさらなる壁を突破することになるでしょう」とコメントした。

 先日のロウではビンス・マクマホン代表、トリプルHとともに登場したステファニー・マクマホンが「女子革命はファンのハッシュダグ“#GiveDivasAChance”から始まった。そして彼女達はメインイベントを務めるようになり、ディーバからスーパースターとなり数々のバリアを壊してきた。そしてまた新たな歴史を作ることになるわ」と喜んだ。「私たちは(米国時間)10月28日にWWE史上初となる、50人を超える女子スーパースターのみによるPPV『エボリューション』を開催します」と発表。史上初の女子スーパースターのみによるPPV(ビッグマッチ)の開催をぶち上げ、世界のユニバース(ファン)を驚かせた。

 『メイ・ヤング・クラシック 2018』の決勝戦は『エボリューション』の中で行われることが発表され、ロンダ・ラウジー、シャーロット・フレアー、アレクサ・ブリス、サーシャ・バンクス、カーメラ、ナイア・ジャックス、日本人スーパースターのアスカ、殿堂入りしているレジェンドのトリッシュ・ストラタス、リタらが参加することも明らかになっている。WWEならではの華やかな大会になりそうだ。もちろん今大会も日本をはじめ全世界に生配信される。

 『クルーザー級クラシック』が軽量級ブランド205 Liveを新設する伏線となったように、今回の流れは女子で新たなムーブメントを起こしたいというWWEの野望が見え隠れしている。

 今から32年前、1986年の3月に里村の師匠・長与千種はライオネス飛鳥とクラッシュギャルズとしてWWE(当時はWWF・文中はWWEに統一)に1週間参戦。MSG(マジソン・スクエア・ガーデン)のリングにも上がり、ダンプ松本&ブル中野の極悪同盟との黄金カードを直輸入。その模様は全日本女子プロレス(全女)を中継していたフジテレビ系列でも放送された。

 WWEではその後、山崎五紀&立野記代のJBエンジェルスが、1988年1月に日本人初のWWE世界女子タッグ王者になり、メインに出場するなど人気を得た。また若手時代にWWEマットを経験したブルは、WWEをサーキットしている途中、一時帰国した全女の東京ドーム大会(1994年11月)で日本人初のWWE世界女子王座を奪取している。長与たちのWWE参戦で、全女とWWEの関係が密接になり、のちに後輩たちがWWEで活躍するキッカケになったのは事実だ。

 現在、日本人の女子が活躍する道を切り開いたのはアスカであるのは言うまでもない。しかし、最初に道を切り開いた長与の愛弟子・里村がスポットとはいえWWEに参戦するのはとても興味深い。プロレスは長く見続けた方が楽しめるという一例と言ってもいいだろう。

 そういった意味でも、里村の試合がどのように評価されるのかが気になるところ。トーナメントの行方に注目したい。

文・写真 / どら増田

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