新日本G1、「1.4ドームのメインに戻る」“平成最後の”真夏の最強戦士は棚橋弘至!

新日本G1、「1.4ドームのメインに戻る」“平成最後の”真夏の最強戦士は棚橋弘至!

棚橋弘至

新日本プロレス
『G1クライマックス28』
優勝決定戦
▽12日 日本武道館 観衆12,112人(札止め)

 新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス28』の優勝決定戦が12日、日本武道館で行われた。

 チケットは指定席の最低価格が9,000円という高値だったにもかかわらず、発売日当日にほぼ完売状態になった。追加で販売された5,000円の立見指定もすぐ売れたという。当日券の販売はなし。グッズ売り場は相当な混雑が予想されたため、武道館前のテントではなく、隣の科学技術館の1階フロアを3日間借りて対応したが、チケットがなく「せめてグッズだけでも」というファンも殺到した。入場規制が敷かれ、科学技術館前には長蛇の列ができていた。これは90年代の武道館大会では見られなかった光景である。

 武道館3連戦最終戦の全対戦カードが発表されたのは開催当日だった。アンダーカードでは、この日のみの参戦だったCodyがジュース・ロビンソンのIWGP USヘビー級王座に、タイチが後藤洋央紀のNEVER無差別級王座に、石井智宏がケニー・オメガのIWGPヘビー級王座にそれぞれ挑戦表明した。後藤とケニーはこれを受諾している。また石森太二を正式なメンバーとして加えたバレットクラブOGのタマ・トンガ&タンガ・ロアが、ヤングバックス&マーティ・スカルのNEVER無差別級6人タッグ王座に挑戦し、奪取に成功。ベルトを場外に投げ捨て、前日に武道館から強制退去させられたメイ社長を挑発するなど、G1以降を見据えた展開がいくつか見られた。

 セミファイナルではオカダ・カズチカがYOH&SHOとのトリオで、特別参戦のレイ・ミステリオJr.&KUSHIDA&プロレスラー戦国炎舞と対決。オカダとミステリオがそれぞれ先発を買って出たため、いきなりドリームマッチが実現した。最後はYOHが捕まり、ミステリオの619からスワンダイブ式ダイビングボディプレスで敗れてしまったが、お互いに再戦を誓っていた。

 またオカダは今後は外道をマネージャーに従えずに闘っていくと宣言。外道も「もうレインメーカーに俺は必要ない」と独り立ちすることに感慨深げな表情を浮かべた。オカダは「同じCHAOSであることには変わりないので、今後も試合でタッグを組むことはある」とも話していた。ただ、CHAOSではジェイ・ホワイトが不穏な動きをしているだけに、今回のオカダの決断が正しかったか分かるまでには時間がかかるかもしれない。

 そして全19大会、約1ヶ月にわたり全国で開催された『G1クライマックス28』の大トリを飾るのは優勝決定戦。Aブロックの棚橋弘至とBブロックの飯伏幸太の対戦となった。飯伏のセコンドにはケニーが、棚橋のセコンドにはなんと柴田勝頼がついた。柴田の姿が場内のビジョンに映し出されると大きなどよめきが起こった。

 前日に「セコンドにつこうか?」と言ってきたという柴田は、試合前、棚橋に「新日本を見せろ」と進言したという。その言葉に発奮したのか、棚橋は飯伏の打撃を食らいながらも前に進み、逆に飯伏をコーナーに追い詰めた。その姿から、棚橋弘至のプロレス、Aブロックのプロレス、そして新日本のプロレスを感じた。

 飯伏は前日のケニー戦よりも、打撃を中心にすえて棚橋を攻め立てていくが、棚橋は歯をくいしばりながら、耐えに耐えて飯伏の膝を攻めていく。飯伏はスワンダイブ式ジャーマン、ボマィエ、シットダウン式ラストライドなど、カミゴェへの布石を見せていったが、最後はドラゴンスープレックスから背面へのハイフライフロー、ハイフライアタック、さらにトドメの正調ハイフライフローで棚橋が激戦を制した。棚橋は3年振り3度目、そして平成最後のG1を優勝という最高の形で終えた。

 インタビューブースに現れた飯伏は「本当に36年でいちばん頑張った1ヶ月だったような気がしますね。それでもまだ獲れませんか。まだダメですか」と肩を落としながらも「絶対に諦めないって決めて、またプロレスをやり始めたんで、何がなんでも獲ってみます。諦めないです」と気持ちを次へ切り替えていた。

 久々のエアギターを武道館で披露してから、インタビューブースに現れた棚橋は「この試合を通じて、俺という人間の一部分でも出ればいいと思ったんです。だから最後まで諦めませんでした」と飯伏との張り合いを振り返った。今後描いているビジョンについては「東京ドームのメインに戻ること。すなわちIWGPのチャンピオンにもう一回、なります!」と東京ドームのメインイベントでのIWGPヘビー級王座獲りを宣言した。また戦前に語っていたBブロックとの「違い」に関しては「もちろん続けていきます。今日やって明日変わるものじゃなくて、半年やって1年続けて、チャンピオンになって作られるものなので。プロレス団体とはいわばチャンピオンそのものなんですよ。チャンピオンに団体が似てくるんですよ」と持論を展開した。

 「例年通りであるならば、東京ドームに行けるでしょう。なんて言ったってよーく知ってますから。あとは棚橋次第。ここから下がるか、それともここから上がるか。それだけです」

 平成最後のG1を制し、次なる狙いは1.4東京ドーム大会のメインイベント出場だ。ドームではすんなりとケニー対棚橋が実現するのか?それとも違うカードになるのか?どちらにせよ今年の後半の新日本マットは棚橋を中心に回ることになるだろう。

取材・文・写真 / どら増田、萩原孝弘

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