至福の44日間は南アの3大会ぶり3度目の優勝で幕

至福の44日間は南アの3大会ぶり3度目の優勝で幕

ラグビーワールドカップ2019で3大会ぶり3度目の優勝を飾った南アフリカ (C)スエイシナオヨシ

コアファンにとって夢にまで見た至福の44日間であり、多くのビギナーファンにとってはラグビーの魅力を初めて体感した44日間となった『ラグビーワールドカップ2019』は、南アフリカの3大会ぶり3度目の優勝で幕を閉じた。11月2日・横浜国際総合競技場でシヤ・コリシ主将はウェブ・エリス・カップを高々と掲げたのだった。

勝因はスクラムである。3・25・42・44分と南アがスクラムをぐいぐい押し込み、ペナルティを獲得した。PGとなれば、SOハンドレ・ポラードの出番だ。最初の一本こそ外したが、高精度のキックを誇る南アの司令塔が3点ずつ積み重ねていく。

イングランドのCTBオーフェン・ファレルがPGを返しても、あくまで同点止まり。南アはすぐさまPGを決め返す。事実イングランドが決めた3本のPGの後、南アは3分後、4分後、6分後に3点を返している。先制したのは南アであり、ラックにいち早く突っ込むのも南アFW陣であり、ハイパントに走るのも南アBK陣だった。常に主導権は南アが握っていたのだ。

ディフェンスも凄まじかった。27分から6分間、イングランドが近場を攻めたり、ボールを動かしたりと30フェーズ以上にわたる猛攻を見せるも、南アはゴールラインを割らせず。

立ち上がりから運動量で優っていた南アが完全なシナリオでゲームを締める。ファレルが4つ目のPGを決めた7分後の66分にWTBマカゾレ・マピンピがトライを決めて勝負あり。さらに74分WTBチェスリン・コルビがとどめのトライをズバリ。ボラードのキックも決まり、32-12で南アが優勝に輝いた。

勝ったラシー・エラスムスHCが「選手たちは自分たちを信じてプレーをした。19週間を一緒に過ごし、互いによく知り合った。インテリジェンスを使い、力を合わせてハードワークし、優勝につながった」と選手を称えれば、敗れたエディー・ジョーンズHCも「この結果は望んでいたものではなかったが、南アフリカが素晴らしいパフォーマンスを見せたし、勝者にふさわしい」と相手を称えた。

このファイナルで極上の時間を提供した『W杯』は終わってしまったが、願わくは今回ラグビーの醍醐味に触れた新たなファンにはぜひスタジアムを訪れてほしい。来夏の日本代表のテストマッチを待たずにだ。すでに大学ラグビーの各リーグ戦は再開している。年末年始には『全国高校ラグビー』が行われる。そして、年明けには日本代表選手だけではなく、南ア、NZ、豪州の主力が新加入する国内最高峰リーグ『トップリーグ』が開幕する。さらにサンウルブズの最後の挑戦となるかもしれない『スーパーラグビー』も控える。『W杯』が終わっても、国内ラグビーは冬に向けてクライマックスを迎えるのだ。

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