女子ソフト・トヨタ自動車2年ぶり10回目の優勝

ニッポン放送1242.comでは、女子ソフトボールに関する取材レポートを定期的に掲載している。今回は、日本女子ソフトボールリーグの決勝トーナメントのレポートを紹介する。


11月17日(土)18日(日)の2日間、東京の神宮球場で、日本女子ソフトボールリーグの決勝トーナメントが行われ、リーグ戦を1位で通過したトヨタ自動車が、2位で通過したビックカメラ高崎を延長8回1対0で下し、2018年のリーグチャンピオンに輝きました。

ソフトボールの今シーズンは、3月から10月まで、中断期間もありながら行われました。
決勝トーナメントは、そんなリーグ戦を勝ち抜いた上位4チームによって争われます。
試合形式は勝ち抜き戦のトーナメント方式ではなく、まずは1位と2位が対戦。勝者は決勝へ、敗者は3位・4位の勝者と対戦し、そこで勝ったチームが決勝に進出するページシステムと方式で行われます。

〔2018 女子ソフトボールリーグ成績〕
1位 トヨタ自動車 20勝2敗
2位 ビックカメラ高崎 19勝3敗
3位 豊田自動織機 13勝9敗
4位 太陽誘電 12勝10敗

決勝トーナメント1日目

第一試合 (1位)トヨタ自動車● 0 × 1 ○(2位)ビックカメラ高崎

ライバルトヨタ自動車から早いタイミングでの先制点に、ビックカメラ高崎ベンチも大喜び

今シーズン、2強と言われた2チームの対戦。リーグ戦1位で通過したトヨタ自動車ですが、ビックカメラ高崎には2戦2敗。さらに全日本総合選手権でも負けている為、今シーズン3戦3敗。対するビックカメラ高崎は、連覇をする為には、とにかく叩いておきたいライバル、そんな対戦となりました。

負けると試合数が多くなる為、ここで勝っておきたい両チーム。トヨタ自動車は、アメリカ代表のエースでもあるアボット投手、ビックカメラ高崎は日本代表のエース・上野投手が先発。
1点を争う投手戦が予想されましたが、先行のビックカメラ高崎は1回表、2番・糟谷選手がレフトスタンドに先制のソロホームラン。《貴重な》先制点をあげます。

ビックカメラ高崎・糟谷選手が値千金の決勝ホームラン!

早い段階でリードをもらった上野投手ですが、試合後の会見で、「本当はあまり調子が良くなかったので…」と話した通り、シーズンとは違ったピッチングを見せます。
コントロールを重視した上野投手のピッチングに、トヨタ自動車打線は混乱。絞り球が決まらず、ヒットがないまま最終回(7回)へ。最終回も4球でランナーを出しますが生かせず、最後は盗塁を刺され試合終了。ビックカメラ高崎・上野投手は、「ノーヒット・ノーラン」を達成しての決勝進出、負けたトヨタ自動車は、豊田自動織機×太陽誘電の勝者と対戦に回ります。

コントロールを重視したピッチングで、ノーヒットノーランを達成した上野投手

第二試合 3位・豊田自動織機● 1 × 2 ○太陽誘電

太陽誘電は2枚看板、《左右の二刀流》尾崎投手(奥)、藤田投手(手前)を駆使しての勝利

昨シーズンに続いて、同じ対戦チームとなった3位4位対決。豊田自動織機は、2007年以来の王座奪回を目指し、太陽誘電は2年連続で2位に終わっているだけに、今年こそはと下克上を狙います。

豊田自動織機の先発は今季4勝2敗の海部投手、対する太陽誘電は、今季5勝7敗《二刀流》藤田投手と発表されていましたが、戦いの駆け引きが始まったのは試合開始直後。実は、この2チームには3人の《投打の二刀流》選手がいます。豊田自動織機のリケッツ投手(アメリカ代表)、太陽誘電の藤田倭(やまと)投手、尾崎望良投手(二人とも日本代表)。

豊田自動織機で、エース&好打者の《二刀流》で活躍するリケッツ投手

試合開始と同時に、豊田自動織機は、DP(野球のDHに近いルール、基本的には打撃専門だが、守備にもつける)で登録していたリケッツ選手を、投手に変更。対する太陽誘電も藤田投手から、DPで登録していた尾崎投手に変更。藤田選手は、OPO(打撃専門選手)としてプレーする事になりました。

試合が動いたのは2回表。太陽誘電の丸本選手がヒットエンドランを決め、1点先制。さらに4回にも中溝選手が押し出し4球を選び、2対0と太陽誘電がリードします。
対する豊田自動織機もチャンスを作りますが、太陽誘電はその都度、投手・藤田を投入。「2枚看板」の投手が、豊田自動織機の反撃を1点に抑え切り、2対1で太陽誘電が勝ちました。

2点先行した太陽誘電は、豊田自動織機の反撃を1点に抑え勝利

決勝トーナメント2日目

第一試合 トヨタ自動車○ 1 × 0 ●太陽誘電

トヨタ自動車・リケッツ投手は、延長間際のホームランを打った鈴木選手を大喜びで待ち受けた

トヨタ自動車は、昨日から連投のアボット投手。太陽誘電は、今回は本当に先発となった藤田投手。ただし、太陽誘電は、本来キャッチャーの佐藤選手を1番・ファーストで、ファーストの大塚選手をライトで起用する《対アボットシフト》。

1発に泣いた、太陽誘電の藤田倭投手

両投手の力投で、試合は6回表まで両チーム無得点。そして、延長戦の影がちらつき始めた6回裏に試合は動きました。この回の先頭打者・トヨタ自動車の鈴木選手が、好投・藤田投手の失投を逃さず、ソロホームラン。1対0とリードすると、後は、絶対エース・アボット投手が太陽誘電打線を抑え込み、1対0で勝利、決勝で再びビックカメラ高崎と対戦する事となりました。

第二試合 決勝 ビックカメラ高崎● 0 × 1 ○トヨタ自動車

トヨタ自動車は劇的な優勝決定で、ベンチ前で喜びを爆発!

やはり《2強》は強かった! 再び、ビックカメラ高崎×トヨタ自動車の対戦が決勝カードとなりました。先発も、ビックカメラ高崎は上野投手、トヨタ自動車はアボット投手とライバル対決。

力投も報われなかったビックカメラ高崎・上野投手

トヨタ自動車は1回裏、1番・塚本選手がセカンド内野安打で出塁。「ノーヒットノーラン」の呪縛を解くと、その後もヒットが続きますが、要所を上野投手に締められ、得点まではいきません。
対するビックカメラ高崎も、連投が続くアボット投手を攻めたい所ですが、尻上がりに調子を上げるアボット投手に抑え込まれ2安打のみ。さらに7回、4球で出した走者を1塁に置き、7番・我妻選手がライトへ大きな当たりを打ちますが、トヨタ自動車のライト・長崎選手が背走しながらのダイビングキャッチ! 試合の流れが徐々にトヨタ自動車へ流れ始めた所で、試合は延長タイブレーカーに突入します。

チームを優勝に導くビックプレーを連発したトヨタ自動車の長崎選手

ノーアウト、走者2塁の状況から、試合が始まる延長タイブレーカー。ビックカメラ高崎は送りバント失敗などがありながらも、2アウト・走者1・3塁のチャンスを作り、打者は前日、アボット投手から値千金のホームランを打った糟谷選手。
その糟谷選手の打球は、ライト前へ…誰もがヒットかと思った瞬間、ライトの長崎選手が好ダッシュでキャッチ! またしても、長崎選手の好プレーがチームを救いました。

その裏、トヨタ自動車は、2番・鈴木選手の当たり損ねの打球がピッチャー前の小フライになりますが、この軌道が上野投手を迷わせ、フィルダースチョイスを誘います。ノーアウト走者1・3塁のチャンスに打席が回って来たのは、ここまで2つの好プレーでチームを救った長崎選手。追い込まれて打った打球は、レフト真正面へのライナーとなりますが、この打球に合わせて3塁走者・塚本選手がタッチアップ、ホームクロスプレーとなりますが、塚本選手がわずかに速くホームイン!
トヨタ自動車が、延長8回タイブレーカーの末、1対0のサヨナラ勝ちでビックカメラ高崎を下しました。

ホームクロスプレーもセーフの判定で、トヨタ自動車の延長サヨナラ勝ち

勝ったトヨタ自動車は、2年ぶり10回目の優勝、中西監督になってからは初優勝。
負けたビックカメラ高崎は、連覇なりませんでした。

日本女子ソフトボールリーグ機構 http://jsl-women.com/
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(Write&Photoよこいみちひと)

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