「カバーし合うのが野球ですが、実は審判もそうなのです」宮本和知が語る“チームプレー”

黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(4月21日放送)に元プロ野球選手でプロ野球解説者の宮本和知が出演。ラジオにおける解説のあり方について語った。

【プロ野球阪神対中日】この試合で3塁塁審を務める白井一行審判員(右端)=甲子園球場 撮影日:2022年04月27日 写真提供:産経新聞社

黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。4月18日(月)〜4月22日(金)のゲストは元プロ野球選手でプロ野球解説者の宮本和知。4日目は、ニッポン放送「ショウアップナイター」の解説者として心がけていることについて—

黒木)宮本さんは「ショウアップナイター」の解説者になられたのですよね?

宮本)そうなのです。もともと現役を終えて 21年間マスメディアにいたときにも、コーチになる前まで「ショウアップナイター」にはお世話になっていましたが、また復帰ということになります。

黒木)「ショウアップナイター」はどうですか?

宮本)実況の方が、ずっと喋っているのはすごいなと思いますね。解説者はピッチャーが投球動作に入ると黙るのですが、実況アナウンサーの方はそのあとも「フォーク、ボール」というように1球1球ずっと喋っていなくてはならないのです。

黒木)やはりラジオだから、そのように1球1球おっしゃるのですか?

宮本)リスナーの方にイメージしてもらえるように言葉を選びながらやっていますね。私もリスナーの方にきちんと理解していただけるように心がけています。ヒットでも、いい当たりのヒットやまあまあ普通のヒット、また、「ポテンヒット」など、いろいろとあります。ニッポン放送の「ショウアップナイター」で流行らそうとしているのですが、これを「A打球・B打球・C打球」に分けて伝えようとしています。

黒木)A打球・B打球・C打球に。

宮本)A打球と言えば、「いまのはいい当たりだったのだな」とわかります。B打球と言えばまあ普通。C打球ならば、「ポテンヒットのようにピッチャーは打ち取っているのだけれど、ヒットになってしまった」となる。これを2022年から私は使わせてもらっています。

黒木)何かの試合のときに、3塁の審判の人が2塁に行って、1塁の審判の人がホームベースに来ているというときに、そのカメラアングルを宮本さんが褒めていましたよね?

宮本)あのときは、センターとライトの間に打球が飛んで、セカンドの塁審がボールを追っていました。

黒木)そうでしたね。センターとライトの2人の選手が取り損なったのですよね。

宮本)そうです。そうしたらサードの審判がセカンドベースに見に行ったのです。そしてホームの主審が3塁ベースを見に行きました。

黒木)それで1塁ベースの審判の方がホームベースまでずれて行っていましたよね。

宮本)それで「セーフ」とかやっていましたよね。これは長打なので、1塁審判はそこで待っていても仕事がないのです。ランナーは次の塁に行くわけですから。そこで「ボーッ」としているわけにはいかないので、ホームベースに行って、みんなが繰り上げのようになってしまった。

黒木)その「カメラアングルがすごい」とおっしゃっていましたよね。これはラジオではどのように解説をするのですか?

宮本)右中間の打球なので、「それによってセカンドの塁審が打球を追いました。ホームベースの主審が3塁のランナーにチェックに行きました。ファースト塁審は何も仕事がありません。ホームで仕事してください」という感じでしょうね。カバーし合うのが野球ですが、実は審判もそうなのです。

宮本和知

宮本和知(みやもと・かずとも)/ 元プロ野球選手・プロ野球解説者

■1964年2月13日生まれ。山口県下関市出身。
■下関工業高校卒業後、川崎製鉄水島に入社。
■1984年、全日本のメンバーとしてロサンゼルスオリンピックに出場し金メダル獲得。
■1984年、ドラフト3位で読売ジャイアンツに入団。左のエースとして13年間プレー。通算成績66勝62敗4セーブ・防御率3.60。
■引退後は、テレビのスポーツキャスターなど、さまざまなメディアで活躍。
■2007年にはロサンゼルスでスポーツ心理学を学びライセンスを取得。
■2019年シーズンから読売ジャイアンツの投手統合コーチに就任。21年ぶりの現場復帰。2019年・2020年の連覇に貢献。2021年シーズンをもって退任。
■2022年からは球団社長付アドバイザーに就任。並行して日テレジータス・ニッポン放送の野球解説者に復帰。

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