プロ野球「リアル最高年俸選手」は誰だ!(1)楽天・則本が大型契約を結んだ理由

則本昂大

 楽天・則本が超異例となる、日本人選手としてプロ野球史上最長タイの7年契約を結んでいたことが明らかになった。その具体的な数字について、これまでの報道ではシーズン中であることを理由に「総額数十億円」とベールに包まれたまま。はたして球界ナンバーワンの「稼ぎ頭」に躍り出たのだろうか─。

 則本昂大(28)のメジャー志向は球界でも公然の事実として知られていた。

「ヤンキースに移籍した田中将大(30)の弟子筋にあたり、現在もオフになれば松井裕樹(23)とともに一緒に食事したり、仙台でともに自主トレしたりする親しい間柄で、多大な影響を受けている。マー君も近しい関係者には『則本は近々こっちに来るよ』と口にしていたほどで、今オフのポスティング移籍を球団に半ば容認させていたとも言われます。翻意させるには、やはり相応の残留マネーが動いたとみて間違いないでしょう」(パ・リーグ関係者)

 今年12月に29歳になる則本。今回の最長契約が終了する7年後にはピークを過ぎていることは明白で、それはメジャー挑戦の夢が夢のまま終わることを意味する。そのため、引き留めに球界最高年俸が用意された、ともっぱらだ。先のパ関係者が続ける。

「則本はルーキーイヤーから日本一に貢献し、フル回転で活躍してきた生え抜きエース。現在の年俸は推定2億5000万円ですが、選手間でささやかれるには、一気に2倍以上昇給しての年俸7億円、7年総額49億円プラス出来高の超大型契約だという線が濃厚だと言われている。一説にはインセンティブも含めば10億円を超えるとも‥‥。もちろん楽天は詳細を公表していませんが、こうした最上級の評価に則本の心が動いたようです」

 年俸額を全て公開するメジャーリーグと違い、日本球界では金額はあくまで「推定」のもの。しかも今回の場合、報道ベースにおいてはそれすら明らかにされていない。中には外野から疑問まじりのこんな声が上がった。

「なんでシブチン球団だったはずの楽天がそんなに払えるんだ?」

 楽天の三木谷浩史オーナー(54)といえば、同じくオーナーを務めるヴィッセル神戸で世界的サッカー選手のイニエスタに年俸33億円の3年契約、約100億円もの大金をつぎ込むなど、プロ野球よりもJリーグにご執心であることは有名だ。しかし現在、状況が変わったというのである。

「三木谷オーナーは、球団上層部などからかねがね『もっと野球に力を入れてはどうか』と意見されていましたが、ようやく本腰が入りました。今年からプロ野球オーナー会議の議長を務めるほどのやる気を見せています」(球界関係者)

 楽天は今年10月に携帯電話のキャリア参入を予定するだけに、三木谷オーナーは本業でも野球でもライバルであるソフトバンクの孫正義オーナー(61)を相当意識しているそうで、

「打倒ソフトバンクを掲げ、石井一久GM(45)も『三木谷マネー』が自由に使えるようになったようです。昨オフ、浅村栄斗(28)をFAで獲得しましたが、彼もこの恩恵を最大限に受けた選手。報道では推定3年15億円ということになっていますが、実際には約束されたベース(基本給)だけで年間6〜7億円、出来高を含めると最大で年9億円という話まである。しかし、そうした特定の選手だけ優遇される球団内格差が他選手のやっかみを生み、そのせいで6〜7月の10連敗を呼び込んだという笑えない話も」(球界関係者)

 結局、その連敗を止めたのが、今季初登板となった則本の力投だったのだから、皮肉なものである。

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