五輪マラソン・競歩、札幌移転でも暑さは東京と変わらない?

五輪聖火

 東京五輪のマラソン、競歩の2種目が「開催地変更」となりそうだ。札幌に移転させる方向で、秘かに調整も進められていた。

「第一報があったのは、10月17日。東京五輪の組織委員会による発表ではなく、国際オリンピック委員会(IOC)が世界に向けて通達し、各メディアは組織委に『本当ですか』と確認することになったんです」(体育協会詰め記者)

 理由は猛暑につきる。10月6日まで開催されていた世界陸上ドーハ大会で、マラソンにエントリーした女子選手の半数近くが棄権する事態が起き、「猛暑による過ちを繰り返してはならない」とし、IOCのバッハ会長の権限で「札幌移転」が決められた。

 しかし、IOCはドーハ大会終了直後から東京五輪の組織委員会に連絡を入れており、大型台風の上陸した連休中には変更の結論は出ていたようだ。

「猛暑の懸念は以前から指摘されていました。ビーチバレーなどのほかの屋外競技からも心配の声が絶えません。日本陸上連盟は当初から東京以外での開催や、スタート時間の変更を提案していました」(同前)

 札幌側だが、鈴木直道知事、秋元克広市長ともに急ピッチでの対応を口にしていたが、地元メディアからは、こんな指摘も聞かれた。

「大会期間中の7月下旬から8月上旬の気温が東京より5度から6度低いとされていますが、これは過去30年間の平均値で、昨年は最低気温が20度を下回ったのは2日だけで、最高気温30度超えの真夏日の方が多かった。五輪マラソンの行われる来年8月2日女子、同9日男子は、東京とたいして変わらないかもしれません」

 札幌がIOCの目に止まった理由だが、4万人以上を集客できる札幌ドームがあり、既存の競技施設を使っても大観衆を集められると判断されたからだという。

 大会組織委の森喜朗会長は「マラソン移転による追加費用をIOCに請求する」と言ったが、問題がズレている。最初から、IOCの異議に耳を傾けていれば、こんな大恥はかかなかったのである。

(スポーツライター・飯山満)

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