甲子園の「代替大会」開催、スピード決定のウラに3年生「秋季大会出場案」

甲子園球場

 新3年生と3年生、他の部活動との統一見解も必要のようだ。

 夏の甲子園大会の中止決定を受け、各都道府県の高野連はその代替大会の開催を次々と決めている。6月5日、静岡県の高野連も臨時理事会を開き、県独自の「夏季高校野球大会」を開催することを決定した。組み合わせ抽選会は代理人によって行われる見通し。イニングは7回で、8月1日に決勝戦を行う予定だという。7イニング制は静岡県だけだが、山形県も同じ7月11日の開幕を予定している。この代替大会開催の流れは全国に及びそうだ。

 都道府県の高野連は代替大会の開催をスンナリ決められたが、その裏でいまだ“モヤモヤしている問題”も抱えていた。

「今年の秋季大会、来春のセンバツに現3年生も出場できるようにするという案が、一部スポーツ紙で報じられました。今後、3年生は夏の甲子園大会が終わった後の秋季大会に出場できるように改定されるようなのですが…」(都内指導者)

 かねてから、高校3年生の「最後の舞台」は夏の甲子園大および同地区予選とされてきたが、3年生が秋季、来春のセンバツに出場できるようになるという“ウワサ”は、実はセンバツが中止された頃から、学校指導者の間で囁かれていた。

 繰り返しになるが、高校球児の最後の舞台は「夏」だ。当初、夏の甲子園を奪われ、その代替として秋季大会、来春のセンバツも出場可能というプランが出た理由だが、ラグビー、バスケ、サッカーなどの他競技の秋季大会には3年生が出場しており、春高バレー、全国高校サッカー大会にも、卒業式を間近に控えた3年生が出場している。「野球だけが夏で終了」となっていて、「同じ高校生の部活動なのだから」ということで、秋季大会への出場説が浮上したようだ。

 先の都内指導者がこう続ける。

「夏の甲子園大会の予選が行われる時期に、代替の都道府県大会が開催されるのは喜ばしいこと。全国の高野連の理事会のなかには、野球と他競技の終了時期の違いが取り上げられたところもあります」

 センバツ大会のテレビ中継では、出場選手の名前がテロップとして映し出されるが、2年生は「新3年生」と表記されている。秋季大会とセンバツは1、2年生の大会として定着している。7月中の代替大会がスンナリ決まったのは、ウイルス禍で定着した“学年表記の伝統”までは変えたくないと思ったからだろうか。

(スポーツライター・飯山満)

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