九州に女子Tリーグ新球団が発足 川面社長「ソフトバンクのように地元愛溢れるチーム目指す」

九州アスティーダ株式会社が19日、プロ卓球チームの発足と卓球Tリーグ女子への参戦を正式に発表した。福岡県庁で行われた会見では、代表取締役に就任した川面創(かわつらはじめ)氏がチーム構想とエンブレム・ロゴなどを説明した。

九州が本拠地の新球団誕生

現時点で監督、選手は確定していないが、9月に開幕予定の2021-2022シーズンに向けて、海外選手を含めた数名の選手と水面下で交渉を進めており、契約でき次第発表する予定だという。

Tリーグでは九州を本拠地とするチームはリーグ創設以来初となる。九州アスティーダは、今季全20試合のうち8試合は福岡県北九州市、久留米市、田川市に加え、熊本県合志市、沖縄県などでホーム戦を行い、一部を男子の琉球アスティーダとのダブルヘッダーとする計画だ。

また九州各県にサテライトオフィスを設けるほか、来季以降には九州全7県での開催し、九州全土で地域の子どもたちを試合に招待し、選手との交流も行う構想もあるという。

九州アスティーダは、Tリーグ男子で年間王者に輝いた琉球アスティーダとも資本関係があり、チーム強化と事業化に向けてノウハウの共有を行う。

会見に同席した琉球アスティーダスポーツクラブ代表の早川周作氏は「Tリーグ開幕当初からチーム数増がビジョンに入っていたが、全く実現できていなかった。男子はチーム数が少なく、同じチームと1シーズンに7回も対戦する状況。業界を盛り上げるにはもっとチームを増やさないといけないと思い、そのためにリスクを取ってチームを作った」とTリーグ開幕以降初となるチーム新設の意図について言及した。

会見での質疑応答は以下の通り。

九州アスティーダ発足会見 質疑応答

九州アスティーダ
写真:九州アスティーダ代表の川面創氏/撮影:ラリーズ編集部

いつ頃からチーム新設を構想していたのか?

川面創氏(九州アスティーダ代表、以下川面):女子チームを九州で作ろうという構想は、昨年の秋ぐらいから男子の琉球アスティーダの試合を見る中で早川社長と話を進め、2月頃にはほぼ方針は固まっていた。

女子チームを立ち上げる意義について

川面:私のバックグラウンドとして立命館大学で女子の監督を長くしていたこともあり、選手、監督、指導者もよく知っている。男子の琉球のライバルチームを作るのではなく、アスティーダの名前を踏襲して女子で展開することにした。私達を見ていただき、北海道、東北、北信越、四国などの各地域でもTリーグの風が吹くきっかけになれば嬉しい。

ホームアリーナを設けるのか?

早川周作氏(琉球アスティーダ代表、以下早川):琉球もそうですが、一つのホームアリーナを指定してしまうと、一部の地域だけに光を当てることになり兼ねない。福岡をベースとしながら、九州全域で試合を行っていく計画。

今後のスケジュールは?

川面:選手、監督を早い段階で獲得し、発表できるようにしたい。

早川:それぞれの選手にとって、他のチームや今までお世話になってきたスポンサーとの関係もある。すでに九州アスティーダに気持ちが向いている選手もいらっしゃると聞いていますが、Tリーグの選手更改はどのチームも遅れている状況。既存の選手獲得に加え、育成も強化していきたい。

琉球アスティーダは先日東証に上場された。売上構成としてはスポンサー収入、グッズ、チケットに加えて飲食店などの周辺事業での売上なども大きい。九州アスティーダはどのように収益化を図るのか?

早川:チケット、ファンクラブ、スポンサー収入だけに頼らないビジネスモデルを沖縄で確立してきた。例えば琉球では卓球場の横に鍼灸院、スポーツジムを併設しアスティーダヘルスケアセンターとして収入を上げている。また、卓球×飲食の卓球バルもフランチャイズも含めた展開をしている。九州全県でも卓球バルを作り、卓球が地域コミュニティの中心にある状態にしたい。

福岡ソフトバンクホークスは地元選手の獲得・育成も力を入れている。川面社長は九州の卓球マーケットや地元をどう見ているか?

川面:九州には卓球が強い中学高校がある。現在は卓球の強い東京や大阪の強い名門校に行く流れもあるが、地元の選手が九州でも強くなれるような環境を作っていきたい。女子Tリーグでも九州出身の選手も多数いる。ソフトバンクさんのように地元愛あふれる選手も獲得したいですし、小学生や中学生の地元の強い選手とも交流をして、強化につなげたい。

マーケットに関しては福岡が他の県よりも倍以上の協会登録人口があるが、7県すべての協会にも協力いただきながら、全県にサテライトをオフィスを置いて盛り上げていきたい。

練習拠点や選手育成の計画は?

川面:すぐに体育館を九州アスティーダが持つのは現実的には難しいが、応援いただくスポンサー企業の協力も得ながら、練習拠点を整備していきたい。選手育成についてはまず小学生。卓球は中学から頭角を表す選手が多いため、小学生の育成をしながら、段階的に中高も連動して強化できるスキームを作りたい。

今年3月には小学生の全国ホープス選抜卓球大会で福岡県選抜が優勝しており、その子たちが九州に残って世界を目指せるようにしたい。

早川:九州完結型の仕組みを目指したい。中学から親元を離れて慣れない環境に行くことで、選手の様々な面で成長の阻害要因もあると感じている。安全安心で地域の中で完結できる。親御さんが車で送って行ける。週末は帰れる。その中でも強くなり、世界に出て世界ランキングを上げられるのが理想ではないか。成長を下支えする仕組みを作りたい。

文:ラリーズ編集部

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