羽生結弦、リモート練習でメダルは獲れる? 専門家は「効率的な練習方法」

羽生結弦、リモート練習でメダルは獲れる? 専門家は「効率的な練習方法」

金メダルはゆずらない!?

 フィギュア界にもDXの波か!? 来る北京五輪で3連覇を狙う、羽生結弦(26)。怪我に加えて、コロナ禍で「リモート練習」を余儀なくされるなど試練は続くが、その吉凶はいかに。

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 現在、五輪の前哨戦といえるグランプリシリーズが進んでいるが、既に報じられているように羽生は不在。11月に開催のNHK杯とロシア杯に出場予定だったものの、練習中に転倒し、右足首の靭帯を損傷。欠場となった。怪我の具合が気になるが、

「程度が深刻というより、五輪を最優先にしての決断だと思います」

 と言うのは、元フィギュア五輪代表の渡部絵美氏。

「オリンピックの出場権を得るためには、12月の全日本選手権に出場し、そこで3位以内に入ることが実質的な条件になる。怪我をしたことで、羽生選手はグランプリシリーズを回避し、全日本、そしてその先の五輪にすべてを懸ける戦略に切り替えたのではないでしょうか」

 実際、前回の平昌五輪前には、同じ右足首靭帯を、松葉杖が必要になるほど傷めたものの、ぶっつけ同然で臨んで金メダル。本人にとってみれば、怪我との付き合い方は十分わかっているというところであろう。


■「一人練習」のメリット


 とはいえ、3連覇が決して易き道ではないのも事実。

 まずは現状、五輪前の試合は全日本のみと“試合勘”の点で気になるし、何よりコロナ流行の影響で、ブライアン・オーサーコーチの直接の指導をしばらく受けられていないのも不安材料だ。名伯楽との誉れ高いオーサー氏はカナダ在住。コロナ禍の始まった昨春以来、ぜんそく持ちでもある羽生は感染回避を最優先に、オーサー氏の元には一度も出向かず。直接会えたのは今春の世界選手権など数えるほどだ。

 さるスポーツライターによれば、

「羽生選手はその間、地元・仙台の旧知のアイスリンクを借り切って練習を続けてきました。時には深夜から未明にかけて練習を行い、オーサーにはリモートで指導を受けているとか」

 オーサー氏自身、雑誌のインタビューで、羽生が練習動画を送り、それに対して自分がコメントをしていると述べている。

「振付師にもオンラインで指導を受けているそうです。とはいえ、その場で見ているのと映像とでは、当然、アドバイスにも差は出てくるはず。次にオーサーに会えるのは五輪本番ということになりそうです」(同)

 他方、違った意見も。

「リモート練習自体は今や珍しいものではありませんし、それほどデメリットはないと思います」

 と述べるのは、こちらも元五輪代表の佐野稔氏。

「直接指導と同程度、かなり細かいところまでやり取りできますからね。海外渡航に伴う隔離期間のことを考えれば、遥かに効率的な練習方法だと思います」

 羽生との共著もあるスポーツライターの折山淑美氏も、

「身近にコーチがいないのは確かにデメリットですが、五輪で4回転アクセル成功を目指す羽生選手にとって、他の選手を気にせず集中できる『一人練習』は、むしろメリットに繋がっているかもしれません」

 吉凶どう出るか。

 試練を越え、五輪で3度目の「金」ともなれば、伝説となるに違いないのだが。

「週刊新潮」2021年12月2日号 掲載

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