アイドルルックスなのに“60センチのすごい太もも”が話題に 19歳の競輪選手「河内桜雪」が語る悩みと夢

アイドルルックスなのに“60センチのすごい太もも”が話題に 19歳の競輪選手「河内桜雪」が語る悩みと夢

"アイドル級"競輪選手が話題

アイドルルックスなのに“60センチのすごい太もも”が話題に 19歳の競輪選手「河内桜雪」が語る悩みと夢

今回デビューを果たした河内桜雪選手

 先日、前橋競輪場の公式Twitterアカウントが投稿した、新人競輪選手の写真が話題を呼んだ。愛らしいルックスに、大きく発達した太ももの筋肉……そのあまりのアンバランスさは、まるで「ストリートファイター」シリーズの春麗がゲームから飛び出したようだった。そんな“競輪界の春麗”に話を聞いた。【徳重龍徳/ライター】

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 彼女の名は河内桜雪さん(19)という。4月末にデビューを果たしたばかりの新人だが、かねてより「ハロプロ顔の美少女」「美人な上に顔が小さい」などアイドル的なルックスが評判となった。3月末にTwitterを立ち上げたが、デビュー前にもかかわらずすでに2500人ほどのフォロワーがいたほどだ。

「競輪選手になったという実感がまだないので、Twitterを初めて1か月でこんなにフォロワーがいくんだって驚いています。自分の周りは太ももが太いというのを知っているのであまり言われないんですが、Twitterを初めてから『太ももすごい』とコメントがくるようになりました」

 予想外に大きかった反響について、河内さんは笑顔交じりで話す。自慢の太ももの大きさは現在60センチにも及ぶそうだ。

「上半身には筋肉があまりつかなくて、下半身ばかりについちゃうんです。なのでウエストと太ももの差があまりないんです。服は大変で、スカートは好きではないんですけど、ワンピースとかを普段は着ています。本当はハイウエストのピッチピチのパンツとかはきたいんですけど......」

 ファッションでは悩みのタネも、競輪選手としては筋肉が発達した下半身は大きな武器だ。

「小学生のころは新体操をやっていたんですが、その頃から『競輪の足だね』と言われていました。太ももに目が行きがちだと思うんですけど、実は競輪はお尻の筋肉も大事。足全体の筋肉だけはバキバキになっているので、そこは他の人には負けないぞと思ってます」


■「足がつった」挫折経験


 昭和期に一度立ち上がるも、その後廃止されていた女性競輪。2012年に「ガールズケイリン」として復活し、現在は全国でおよそ180人の選手がいる。河内さんが競輪選手を目指そうと思ったのは小学6年生の頃だった。それまで新体操に取り組んでいたが、地元の前橋競輪場で見たガールズケイリンのスピードと観客の歓声に心を奪われ、すぐに両親に競輪選手になりたいと伝えた。河内さんの父は一時、競輪選手になろうと目指していたが断念。河内さんの決断は父の夢にもつながった。

 父は自宅に自転車のトレーニングルームを作るなど、娘の夢を後押しした。河内さんもそれにこたえるように「自転車の機材自体が高く、親にもいっぱいお金を出してもらっていたので、自分のものは自分で買いたい」とトレーニング用具は、高校時代にケーキ店でのアルバイトで稼いだお金で購入したという。

 前橋工業高校時代は、自転車競技部に所属。男性部員の中、ただ一人の女性選手として練習を重ねた。朝晩のきつい練習を乗り越えた河内さんだったが、高校時代は心が折れそうになることもあった。

「高校2年生の関東大会では足がつってしまい、インターハイに出られませんでした。3年生ではコロナ禍でインターハイ自体が中止になってしまって。練習しても練習してもどうにもならない。どこに気持ちをぶつけたらいいんだろうとなりました」

 こうした挫折を経て、女子の合格率は4割と言われる日本競輪選手養成所に入学した。河内さんは養成所について、練習以外も厳しかったと語る。

「入学直後の2週間はコロナの隔離期間で誰とも話せなかったんです。部屋も一人、何をするのも一人で『何で入学しちゃったのかな』とちょっと後悔しました。一番つらかったのはコロナ対策で卒業するまでの10か月間、学校の外に出られなかったことです。スマホが使えるのは日曜日の2時間だけなんです。2時間以内に全部やる感じで、そこは本当にきつかったです」


■反響については…


 そうしたつらい時期をへて、河内さんは資格試験を一発合格。夢であった競輪選手となった。その注目度は高く、デビュー前にはNHKでも取り上げられた。これまでの努力の結晶といえる足には誇りを持っている。

「恥ずかしさとかは全くないです。競輪選手になると決めた時から太くなると覚悟はしていたし、全く後悔はしていないです」

 ネット上でかわいいと言われることも、素直にうれしいという。

「『かわいい』とか、そういうコメントを見ると、頑張らないといけないと思います。甘いものが好きでお菓子を食べそうになると、『やばい、顔が丸くなっちゃう』と思って今は止めています(笑)」

 憧れの人として挙げたのは、ガールズケイリン屈指の人気選手である高木佑真さん。

「見た目もすごく美人で好きなんですが、先行で自分の走りをして、自分の道を作る選手ですごくかっこいいなと憧れています」

 さらに「YouTuberのJULIAちゃんは大好きで、ずっと見ていますし憧れてます」と笑顔で語るあたりはイマドキの19歳だ。

 5月2日までの3日間にわたって行われたデビュー戦は、4着、4着、3着という結果だった。華々しいスタートとはいかなかったものの、河内さんはついにプロへの一歩を踏み出した。ガールズケイリンの選手としての目標は、地元・前橋での優勝。そして叶えたい夢がある。

「もともと四駆の大きな車が好きで、ジープか、トヨタのハイラックスが欲しいんです。今は親のジープを譲ってもらって乗っているんですが、いつか自分の賞金で買いたいです」

徳重龍徳(とくしげ・たつのり)
ライター。グラビア評論家。大学卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。記者として年間100日以上グラビアアイドルを取材。2016年にウェブメディアに移籍し、著名人のインタビューを担当した。現在は退社し雑誌、ウェブで記事を執筆。個人ブログ「OUTCAST」も運営中。Twitter:@tatsunoritoku

デイリー新潮編集部

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