羽生結弦が心酔「チャクラの仙人」が語った「僕がチーム羽生を辞めた理由」

羽生結弦が心酔「チャクラの仙人」が語った「僕がチーム羽生を辞めた理由」

今年3月の世界選手権で、「自分にとっては“負け”は“死”も同然」と口にした羽生

■羽生結弦が心酔した「オカルト整体師」追放の舞台裏(2/2)


 平昌五輪からわずか1年で追われる側から追う側へ。羽生結弦(24)の不調の“原因”として、日本スケート連盟関係者は、菊地晃氏(63)の不在を心当たりとして打ち明ける。ファンの間で“チャクラの仙人”と呼ばれる菊地氏は、15年にわたって羽生を見守ってきた整体師で、2013年からは「チーム羽生」にも加入していた。羽生が首にさげるペンダントも菊地氏が贈ったもので、氏の“スピリチュアルな体験”を元にデザインされているという。

 ***

 成り行きを見守ってきたスポーツ紙記者は、

「『チャクラの仙人』が羽生のそばから消えたらしいことは、我々の間でも話題になっています。菊地さんは、光文社から『羽生結弦 心と体の整え方〜強く美しく鍛える20のヒント』というタイトルで、“菊地流体幹ストレッチ”や“ユヅ流瞑想法”を紹介する本を出版する予定でした。ところが、その出版のことで羽生ママと揉めてしまったようなんです。書籍は昨年12月中旬に出版される予定で、宣伝までしていたにもかかわらず、発売中止になってしまったと聞いています」

 こんな話をするし、版元である光文社の関係者も、

「確かにその本は、印刷のために紙まで用意していたのに、直前になって発売中止になってしまったと聞いています。担当者が日本スケート連盟や羽生選手の母親にきちんと出版の話を通していなくて、直前にクレームが入ったようです」

 と明かす。もっとも、光文社ノンフィクション編集部の担当者は、

「本の出版について、日本スケート連盟や羽生選手のお母様から、出版の中止を求められたということはありません。出版が止まってしまったのは、図版をどこに入れるのかなど、編集作業上の理由です。出版を中止したわけではなく、今後、改めて出版したいと思っています」

 あくまでも「延期」だと主張するのである。


■会ったのは「随分前」


 では、菊地氏ご当人はどう答えるか。まず、「チーム羽生」を離れたのか、事実関係を確認すると、

「はいはい、そうですそうです。平昌(五輪)終わった後の4月くらいかな。(チーム羽生を)辞めましたよ。トレーナーは、結弦をチャンピオンにするために、一分一秒を正確にコントロールしなければいけない。その時間のズレを、僕がコントロールできなくなった。年齢的な衰えですよ。たとえば、忘れ物をしたりすると、あの子のこれからの競技にすごく影響があるんじゃないか、ということで辞めさせてもらったわけです」

 とし、こう続ける。

「すぐに自分の考えを結弦に言えない状態。(それは)年齢からくる、仕方がないものです。あの子にこれ以上迷惑をかけられないということで、お父さんにお願いして、ずいぶん止められて、5回くらい(辞めないで欲しいと)お願いされました。5回目にようやく、わかりましたと言って頂き、陰ながら応援させて頂きますという形になったのです」

 羽生と最後に会ったのは「随分前」で、チームを離れるにあたって、羽生と一度も言葉を交わしていない、とも明かす。7年前からカナダで暮らす羽生からの“ラブレター”が届かないのは何とも奇怪な印象だが、

「あの子には次のステップがあるんで、それに向かって進んでくれれば」


■「僕の存在は気にしないで」


 そして、出版予定だった書籍については、

「うーん、わかんない。そっち系は、まったく僕、興味ないんですよ。出なくなったら出ないで、それは仕方ないよね、って感じ。光文社さんから、ちょっと編集遅れてます、って。ああー、そうって。いいよいいよ、無理な時にはゴリ押ししないでやめていいからねーって、いつもお話ししています」

 最後に、

「(羽生は今季もペンダントを)つけてましたね。“ウチと羽生家のトラブルはない”って象徴じゃないですか。僕の存在は気にしないで前に進んで欲しい」

 と指摘するのだが、フィギュア関係者に聞くと、

「やはり、菊地さんが追い出された印象が拭えないですね。羽生と一度も言葉を交わしていないなんて。女子フィギュアの発展を支えた功労者で、羽生が所属するANAで監督を務める城田憲子さんは菊地さんのことをよく思っていなかった。いきなり“筋トレを”とか、非合理的な指示を羽生に出し、結果、身体のバランスを崩すことがあったようですから。羽生ママも菊地さんを追い出すのを『諒』としたということ。ただ、羽生としては自分からペンダントを外せるほど精神的に自立しているわけではない」

「絶対王者」から転落した今年3月の世界選手権で、「自分にとっては“負け”は“死”も同然」と口にした羽生。オカルトな顔を覗かせた仙人が離れた直後のシーズンで、不名誉な台詞を吐かねばならなかったのは、皮肉と言うだけでは片付きそうもなかろう。

「週刊新潮」2019年5月2・9日号 掲載

関連記事(外部サイト)