【MGC解説者通信簿】有森裕子と野口みずきがバトル、安定の増田明美、高橋尚子は…

 東京五輪出場を賭けて選手たちがデッドヒートを繰り広げたMGC。その舞台裏ではレジェンド級の淑女たちがしのぎを削っていた。

 15日に行われたMGCは、男子のレースをTBSが、女子をNHKが中継。とりわけ熱が入っていたのがNHKで、主音声は有森裕子(52)と野口みずき(41)のダブル解説。副音声は中村勘九郎に嵐の相葉雅紀、そして増田明美(55)という豪華キャストだった。

 まず主音声。スタート早々から一触即発だった。

 道路中央を走る選手に対して有森が、

「右にカーブしてるので真ん中を走るのは得策ではないのですが……」

 と難じると、野口が、

「最短距離を選んで走ってそうですね」

 と異を唱えた。だが、直後に右カーブが見え、

「こっちでしょ」

 と口調を強めた有森に、

「ああ……そう……」

 と野口は声を沈ませた。

 もっとも右カーブは浅く、野口の指摘もあながち間違いとは言えなかったのだが。

 その後も、有森が、

「前田(穂南(ほなみ))選手はMGC獲得が一番早かった。準備が一番できた選手ですね」

 と述べると、すかさず野口がかぶせるように、

「私も2003年のパリ世界陸上で早めに代表権を獲得できたので良かったです」

 と丁々発止が続いた。

 一方、副音声はのんびりまったりの脱力トーク。だが、随所で増田が魅せた。

 たとえば、東京ドームが見えたところで、相葉が“嵐のコンサートでは疲労回復にレモンを齧っていました”と脱線しかけた場面。増田は“円谷幸吉さんや君原健二さんの時代もレモンを齧っていたんですよ”とお得意の豆知識でしっかり軌道修正してみせた。

 ちなみに、TBSでは高橋尚子(47)が解説を務めたが、男子のレースというハンデがある上、尺の多くを中継車に乗る男性解説者たちに占められてしまい、精彩を欠いた。

 メダルレースから視聴率レースへ。引退後も女たちは走り続ける。

「週刊新潮」2019年9月26日号 掲載

関連記事(外部サイト)