リーチマイケルは1億円? ラグビー日本代表はいくら稼いでいるのか

リーチマイケルは1億円? ラグビー日本代表はいくら稼いでいるのか

リーチマイケル

 9月20日から1カ月に亘り、筋書きのないドラマを堪能させてくれたブレイブ・ブロッサムズことラグビー日本代表が南アフリカに敗戦。季節外れの桜は散る時を迎えた。

「ルールがややこしいから見ない」から「ルールは難しいけど見る」へ。瞬間最高視聴率は今年最高の50%を超え、流行語大賞を「ワンチーム」が掻っ攫いそうな勢いだ。それはとりもなおさず、にわかファンを取り込んだ結果だろう。ボール争奪戦で、姫野和樹が相手ボールを奪い取る“ジャッカル”に酔い痴れ、田村優のペナルティゴールに固唾を呑んで……と、とにかく息を殺して見守るシーンが少なくなかったはずだ。

 その南ア戦前の会見で、

「僕らはお金が欲しくて日本代表として動いているわけではなく、僕らなりに信念があって動いている」

 と語ったのは、スクラムを最前列で組む稲垣啓太。ポーカーフェイスぶりが板につき、“笑わない男”としてブレイク中の人物だ。

「確かに代表の日当は1万円。2015年W杯までは3千円だったが、その後、一部の選手らが尽力し、このレベルまで上げられたんです」

 と、担当記者。他方、チームの精神的支柱で、ドレッドヘアがトレードマークとなった堀江翔太の妻の手記には、

〈(代表の)日当が2千円だったこともあって〉

 ともある。堀江は15年に首の手術を受け、一時は握力が9キロに激減したり、足指の疲労骨折なども経験している。ケガはつきものとはいえ、1995年にプロ化が容認されてから、幾つかの国際大会が始まり、大型化するばかりの選手のカラダは、ぶつかり合いの繰り返しで軋み続ける。要するに、理屈ではない「僕らなりの信念」がなければ割に合わない仕事なのだろう。ともあれ、そのカラダを懸けて得られる報酬について、先の記者に聞くと、

「キャプテンで東芝のリーチマイケルと司令塔でキヤノンの田村優は8千万円程度を、トップ(=社会人)リーグの所属先から貰っているようです。W杯もあり、代表の顔だから企業側も囲っておきたかったのでしょう。2人は気候が正反対である南半球最高峰・スーパーラグビーの日本チーム『サンウルブズ』にも在籍していたので、そこからも年俸を貰っています。それは500万〜1千万円くらい。次のクラスはスクラムハーフ田中史朗、フッカー堀江、フェラーリとあだ名されたウィング松島幸太朗で『サンウルブズ』の年俸も入れると4千万円強。ちなみにナンバー8姫野は経験が浅く、もっと安くなる。代表で最も年俸の低い層は2千万円前後です」


■日本代表に「出向」


 年俸で言えば、15年W杯のヒーロー・五郎丸歩がフランスの強豪に所属した際に、当時の世界最高額で2億円弱と報じられた。

「しなやかさを存分に見せつけた松島やタックルされても立ち上がってアタックを続ける姫野は、欧州から声がかかるチャンスは大いにあると思います。姫野は子供好きで親しみやすい性格。松島はシャイだけど言葉には不自由しないし、そのセンスは目の肥えたファンにも受ける。五郎丸ほどではないにしろ、年俸はアップし、1億に手が届く可能性はあります」(同)

 その松島が所属する「サントリーサンゴリアス」チームプロモーション担当の植田悠太氏によると、代表スタメンで社員はセンター中村亮土のみ。スクラムハーフ流大(ながれゆたか)と松島はプロ契約という。

「流は元々社員だったのですが、今年の4月にプロ契約に変わりました。“W杯に100%注ぎたい”という思いがあってのことでしょう。社員選手の場合、毎月ラグビー手当がありますが、トータルの給料は残業をして残業代を貰う通常の社員より多いということはありません。社員の選手は、日本代表に『出向』という形になるので、特別な手当も残業代もつきません。今回も、日本代表になったり試合に勝ったことで何か出るということもありません」

「週刊新潮」2019年10月31日号 掲載

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