清原和博氏も出演で話題 プロ野球OBが続々YouTubeに進出するウラ事情

■芸人の次は野球選手


 著名人のYouTube進出は加速する一方だ。お笑い芸人の動向を報じる記事は、もはや定番と化した観がある。そこに近年、“プロ野球選手OB”という勢力が加わりつつある。

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 インパクトをもたらしたのは、清原和博氏(52)だった。口火を切ったのは2019年12月、片岡篤史氏(51)の「片岡篤史チャンネル」に出演したのだ。

 片岡氏は日本ハムと阪神で活躍したが、高校はPL学園で,清原氏の後輩にあたる。プロ野球選手としてだけでなく、PLのOBとしての交流もあっただろう。

 更に清原氏は20年2月、小田幸平氏(43)の「元巨人・中日小田幸平のはげch」にも出演した。小田氏はYouTube公式チャンネルのタイトルにもある通り、巨人に在籍したことがあり、清原とはチームメイトだった。

 こうした動きに朝日新聞が注目し、7月20日(電子版)に「プロ野球OB、YouTubeに続々 清原さんも登場」との記事が配信された。社会的な関心の高さを反映していると言えるだろう。

 そこで、YouTubeの公式チャンネルを開設している、主なプロ野球選手OBを表にまとめてみた。

 石橋貴明(58)の「貴ちゃんねるず」も、7月23日から3日間、清原氏との対談を放映し、こちらも大きな反響を呼んだ。


■地上波の視聴率は低迷


 他にも石橋は、自身が帝京高校で野球部に所属したこともあって、高校の後輩で日ハムの現役選手である杉谷拳士氏(29)を大きく取り上げるなど、野球に焦点を合わせた動画は少なくない。

 ちなみに石橋のチャンネル登録者数は109万人(7月29日現在:以下同)と表示されており、プロ野球OB組とは、やはり桁が違う。

 それでも、プロ野球OB組としては、YouTubeに公式チャンネルを開くことは、かなりのメリットがあるという。民放キー局で番組制作に携わるスタッフが言う。

「地上波でプロ野球中継の視聴率は下がる一方です。日曜のデーゲームはパ・リーグの試合だと1〜2%台もあります。後の番組に悪影響を及ぼすので、特にバラエティを担当するスタッフからは『もう勘弁してほしい』という嘆きが聞こえてきます。その結果、プロ野球OBの皆さんが地上波に出演する機会も減少しています。そうした事情もYouTubeへの“進出”に一躍買っているのではないでしょうか」

 試合の中継が減少すれば、解説者の需用も少なくなっていく。だが、影響はそれだけにとどまらない。


■地上波の未来は……


 同じく民放キー局で番組制作に携わるスタッフが言う。

「昔はプロ野球選手OBの対談をテレビで流すことも珍しくなかったものです。現役時代のエピソードが披露されると、視聴者は喜びました。他にも名球会の旅行に密着したり、優勝チームのハワイ旅行を紹介したり、現役選手も含めてののど自慢、運動会なども、よく放送されていました。プロ野球が国民全体の娯楽だった時代は、現役選手がシーズンオフの時にしか出演できないので、各局で取り合いになりました。ところが試合中継の視聴率が下がると、そうした番組も視聴率が振るわなくなり、最近では企画を出しても全く通らなくなってしまいました」

 こうしたことを背景に、OBはYouTubeで“自給自足”の体制を作っているというわけだ。表には記載していないが、デーブ大久保氏(53)の「デーブ大久保チャンネル」(登録者数:2万9500人)には柳葉敏郎(59)や宅麻伸(64)も出演し、テレビマンの注目も集めたという。

「OBが集まって思い出話に興じているのは、やはり面白いですね。OBがベストナインを選ぶのも流行っていて、片岡さんの公式チャンネルで清原さんがベストナインを選出しました。ある意味で皮肉なことですが、プロ野球OBの皆さんがYouTubeで存在感を発揮し、再生数が伸びれば伸びるほど、地上波からは更にプロ野球中継と、プロ野球に関する番組も減っていくと思います」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年8月11日 掲載

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