バレー日本の主将にしてラストピース、石川祐希と橋藍ら若手の融合で東京五輪で飛躍なるか?

バレー日本の主将にしてラストピース、石川祐希と橋藍ら若手の融合で東京五輪で飛躍なるか?

日本代表の主将を任された石川。5月末から開幕の「ネーションズリーグ」前に代表に合流する。(C)Getty Images

日本ではゴールデンウィークとなる5月の始まりに、バレーボールの世界では欧州シーズンが幕を閉じ、いよいよ世界各国が代表シーズンへと移行する。コロナ禍で無観客開催や試合の延期、中止などに伴う過密スケジュールも加わり、従来とは異なる環境の中で繰り広げられた欧州リーグ。イタリアセリエA、パワーバレーミラノに在籍する石川祐希も4月25日(現地時間)、今季の最終戦に臨んだ。

 プレーオフの5位決定戦となったモデナとの一戦、石川は途中(第3セット)から出場し、トータル5得点。1−3で敗れたミラノは6位となり、来季のチャレンジカップ出場権も失うこととなり、石川も所属事務所を通して「十分なパフォーマンスが発揮できなかったので、とても悔しい」とコメントを寄せた。
  シーズン開幕に向け、プレーオフ出場だけでなくトップ4に追いつき、追い越すようなクラブ成績を残すこと。さらに自身も攻守において安定感を高めることを目標と掲げた石川は、最終成績こそ6位と願う形にはならなかったが、3月に開催された欧州のカップ戦であるCEVチャレンジカップでは初タイトルを獲得。イタリア国内のみならず、長距離移動も伴う中で、決勝はジラート・バンカシSKアンカラをフルセットの末で下し、優勝を決める最後の1点は石川にトスが託された。

 常に世界最高峰で戦い、世界トップを目指す石川は常に自己評価も厳しく、収穫よりも課題を述べることが多い中、このタイトル獲得時には「非常に嬉しい。今までやって来た成果や成長が、このタイトルで証明できた」と述べている。最終戦を勝利して有終の美こそ飾ることはできなかったが、18年にプロ選手となって以後、着実な手応えを得られたシーズンであったのは間違いない。

 休む間もなく、帰国の途に就き隔離期間を過ごした後、次は日本代表に合流し、5月28日からイタリア・リミニで開催される予定のネーションズリーグに向け、合宿に参加する。
  今季から日本代表の主将にも就任し、寄せられる期待も高いが石川自身は「遅れて合流することになるので、少しでも早くチームに合流したいと思いますし、まずは代表チームでしっかりと、僕自身の持っているパフォーマンスを最大限発揮できるように準備していきたい」とやるべきことは明確であると示している。

 石川の出場はかなわなかったが、5月1、2日には7月に開催される東京五輪のバレーボール競技会場となる、有明アリーナでのテストマッチ「東京チャレンジ」が開催され、男子バレー日本代表は中国と対戦した。初日はフルセットでの辛勝と、世界ランクで大きく上回る若手主体の相手に対しやや精彩を欠く結果となったが、ナイターで行なわれた2日目は3−1で快勝し2連勝で終えた。19年のワールドカップにも出場し、この試合でも得点源となったオポジットの西田有志の活躍も目立つ中、注目は橋藍、大塚達宣、高梨健太といった大学生2選手を含む若手アウトサイドヒッターの台頭だ。
  中学生の頃にリベロの経験もある高橋は得意とするレシーブ力に加え、スピードと高さのあるバックアタック、高橋同様に高校時代から数多くのタイトルを獲得してきた大塚も高さを活かした攻撃、Vリーグのウルフドッグス名古屋でも活躍する高梨はキレのあるスパイクに加え、バックアタックや相手ブロッカーを翻弄するトリッキーなプレーで会場を沸かせた。

 ここに石川が加わり、パリで2シーズンを戦ったベテランの福澤達哉、海外経験も豊富でサントリーサンバーズでプレーした今季は14年ぶりの優勝の原動力にもなった柳田将洋。激化するポジション争いがどんな形で融合し、石川と共に誰がコートへ立つのか。石川が率い、若手が躍動する、東京五輪へ向け男子バレーの期待は高まるばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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