幻に終わった“レイカーズ移籍”から10年、サンズを躍進に導くクリス・ポールは「たられば論」に終止符を打てるか<DUNKSHOOT>

幻に終わった“レイカーズ移籍”から10年、サンズを躍進に導くクリス・ポールは「たられば論」に終止符を打てるか<DUNKSHOOT>

2011年、当時26歳のポールはレイカーズへのトレードが内定していたが、破談に。コビーとのデュオは幻に終わった。(C)Getty Images

今季のフェニックス・サンズは、ユタ・ジャズに次ぐリーグ2位の勝率を誇り、11年ぶりのプレーオフ進出を決めるなど快進撃を続けている。その原動力となっているのは間違いなく、ベテラン司令塔のクリス・ポールだ。周囲に好影響をもたらし旋風を巻き起こす姿に、元NBA選手のヴィンス・カーターは幻に終わったコビー・ブライアントとのデュオを回想している。

 2015年に現エースのデビン・ブッカーが加入するも、3年連続でカンファレンス最下位に沈むなど苦しい時期が続いたサンズ。しかし昨季にバブル(隔離地域)でのシーディングゲームで無傷の8連勝をマークしてシーズンを終えると、今季開幕前に電撃トレードでポールを獲得。天性のプレーメーカーの下、ブッカー、ディアンドレ・エイトン、ミカル・ブリッジズら若手が伸び伸びとプレーし、4月28日(日本時間29日)のロサンゼルス・クリッパーズ戦での勝利により、11年ぶりのプレーオフ進出を決めた。

 ポールは今季、欠場した1試合を除く全試合に先発出場。平均16.4点、4.4リバウンド、8.9アシスト、1.42スティールはいずれもキャリア平均を下回るが、味方をステップアップさせる能力と、実際にチームに勝利をもたらしている結果は、MVP候補に挙がるほど高い評価を受けている。
  キャリア16年、これまで優勝とは無縁だったポールは、2011年にロサンゼルス・レイカーズでコビー・ブライアントと共闘する可能性があった。

 当時所属していたニューオリンズ・ホーネッツ(現ペリカンズ)はレイカーズ、ヒューストン・ロケッツとの三角トレードをまとめ、ポールのレイカーズ行きが内定。しかし、当時のホーネッツはリーグが所有していたため、トレード成立にはデイビッド・スターン・コミッショナー(当時)の承認が必要だった。そしてリーグの戦力バランスにもたらす影響が考慮された末、最終的に承認が得られずトレードは破談となった。

 結局、ポールはエリック・ゴードン(現ロケッツ)、クリス・ケイマン、アル・ファルーク・アミヌ(現シカゴ・ブルズ)、ドラフト1巡目指名権とのトレードでクリッパーズに加入。もしレイカーズに移籍し、ポールとコビーが同じチームでプレーしていたら、リーグの頂点に立っていたと思うファンは少なくないだろう。
  実際、ポールは昨年のインタビューで「スペシャルだっただろうね。僕とコビーは実際に電話をして、トレードについて話をしていた。僕と兄はLAに行くために飛行機に乗ろうとしていたんだ。もし実現していたらと思うことはあるよ」と語っていた。

 1998年のドラフト全体5位でNBA入りし、コビーやポールともしのぎを削ったカーターは、『ESPN』の番組「The Jump」で、“幻のデュオ”について見解を述べている。

「もし、CP3(ポール)がそこ(レイカーズ)に行っていたら、もうワオって感じさ。コビーとCP3のコンビなんて、裏技みたいなものだ。実現していれば、コビーは6個目のチャンピオンリングを手にしていたし、レイカーズ王朝にも優勝回数がさらに加わっていた。CP3も間違いなくチャンピオンリングを手にし、今でもレイカーズでプレーしているだろう」
  コビーは優勝回数でマイケル・ジョーダン(6回)に一歩及ばず5回でキャリアを終えたが、ポールと共闘していれば“神様”と肩を並べ、ポールも少なくとも自身初の優勝を手にしていただろうとカーターは予想した。

 幻に終わった夢のデュオは、ポールが優勝未経験のこともあって長年「たら・れば」が議論されてきたが、今季サンズで優勝を果たすことができれば、それもひと段落するかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

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