最強スコアラーのデュラント、オールスターの常連オルドリッジの母校テキサス大のベストメンバーを選定!<DUNKSHOOT>

最強スコアラーのデュラント、オールスターの常連オルドリッジの母校テキサス大のベストメンバーを選定!<DUNKSHOOT>

オルドリッジとデュラントは在学中にチームの中心選手として活躍。前者は06年、後者は07年のドラフト2位でNBA入りを果たした。(C)Getty Images

1910年に創設され、NBA(1946年)より古い歴史を持つNCAA(全米大学体育協会)。プロを目指す若手選手たちにとってNCAAでプレーすることがNBA入りの“王道ルート”であり、時代を問わず何人ものスーパースターを送り出してきた。

 では、カレッジとNBAで実績を残した選手を対象に、大学別に最強メンバーを選出した場合、どんな顔ぶれになるのか。『THE DIGEST』では、双方に精通する識者に依頼し、各大学のベストメンバーを選んでもらった。

 今回はNBA最高のマルチスコアラー、ケビン・デュラントを輩出したテキサス大をお届けする。
 【ポイントガード】
スレイター・マーティン
1925年10月22日生。178センチ・77キロ
カレッジ成績:90試合、平均12.7点
NBA成績:745試合、平均9.8点、3.4リバウンド、4.2アシスト

 テキサス大から最初にNBA入りした3人のうちの1人で、ミネアポリスを本拠としていた頃のレイカーズを支えた名ガード。かつては小兵スター選手の代名詞的存在でもあった。1943年に入学したが、翌年に召集されて海軍に入隊。軍艦の上でも甲板にリングを設置してシュート練習をしていたとの言い伝えがある。3年後の47年に復学し、中心選手としてNCAAトーナメントでのファイナル4初進出に貢献。178センチの低身長ながら、カンファレンス記録となる1試合49得点をあげたこともあった。

 49年にレイカーズへ入団すると、ジョージ・マイカンらのビッグマンを自在に操り、アシストは55-56シーズンの平均6.2本を最多として、毎年のようにリーグ10位以内。守備力の高さも評価されていた。53年からは6年連続でオールスターに出場。50、52~54年とレイカーズで4回、さらにはセントルイス(現アトランタ)ホークス移籍後の58年と、合計5回の優勝を経験した。
 【シューティングガード】
エイブリ―・ブラッドリー
1990年11月26日生。191センチ・81キロ
カレッジ成績:34試合、平均11.6点、2.9リバウンド、2.1アシスト
NBA成績:598試合、平均11.5点、2.9リバウンド、1.8アシスト

 ケビン・デュラント、ラマーカス・オルドリッジの2大スターを除くと、テキサス大出身者でスコアラーとして活躍した選手はほとんどいない。点取り屋の多いポジションであるSGも同様で、守備型のブラッドリーがベストプレーヤーとなった。

 2010年のドラフト19位でボストン・セルティックスに入団、その守備力は「俺は常に最優秀守備選手の候補に上っているべきだ」と自負するほど。スティールなどが特別多いわけではないが、マッチアップ相手にしつこく張り付いて自由にプレーさせず、デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)も「最高のペリメーターディフェンダー。あんなにタフな選手はいない」と音を上げた。

 13年にオール・ディフェンシブ2ndチーム、16年は1stチームに選ばれ、攻撃ではデトロイト・ピストンズにトレードされた16-17シーズンに自己最多の平均16.3点。ロサンゼルス・レイカーズに加わった20年はチャンピオンリングを手にしている。
 【スモールフォワード】
ケビン・デュラント
1988年9月29日生。208センチ・109キロ
カレッジ成績:35試合、平均25.8点、11.1リバウンド、1.3アシスト
NBA成績:884試合、平均27.0点、7.1リバウンド、4.2アシスト

 キャリア通算の平均得点27.0は史上5位、4度の得点王と2度のファイナルMVP。もちろんテキサス大出身で最高のNBA選手である。在学時も平均25.8点と天性の得点センスを発揮し、08年ドラフト2位でシアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)入り。208センチの長身と理想的なシュートフォームで自在に得点を稼ぎ、平均20.3点で新人王に輝く。09-10シーズンは30.1点で初タイトル、自己最多の32.0点を記録した13-14シーズンにMVPを受賞した。

 16-17シーズンにFAでゴールデンステイト・ウォリアーズへ移籍した際は、オクラホマのファンから激しい怒りを買ったが、在籍3年間で2度優勝して目標を叶えた。自己中心的なプレースタイルでもなく、守備力も水準以上。フィラデルフィア・セブンティシクサーズのドック・リバース・ヘッドコーチはデュラントについて次のように語っている。「彼にできないことは何もない。私は長年NBAにいるけれども、誰とも比較の対象にならない」
 【パワーフォワード】
ラマーカス・オルドリッジ
1985年7月19日生。211センチ・113キロ
カレッジ成績:53試合、平均13.5点、8.2リバウンド、0.6アシスト
NBA成績:1029試合、平均19.4点、8.2リバウンド、2.0アシスト

 テキサス大の選手はNBAドラフト1位で指名されたことがない。07年にオルドリッジ、08年にデュラントが2年続けて2位だったのが最上位である。大学2年時にはカンファレンス最優秀守備選手賞に選ばれ、07年のドラフトでは1位指名も予想されたオルドリッジだったが、その栄誉はイタリア出身のアンドレア・バルニャーニに譲り、2位指名したシカゴ・ブルズも直後にブレイザーズへ放出。それらの判断が間違っていたことは、すぐに証明された。

 211センチの長身で、高い打点から放たれるターンアラウンドジャンパーやフェイダウェイはディフェンスが難しく、2年目以降13年連続で平均17点以上、20点以上が7度。14、15年は2年続けて23点、10リバウンド以上、サンアントニオ・スパーズ時代も含め7回オールスターに出場した。今季はバイアウトとなって、優勝を目指しブルックリン・ネッツへ移ったが、持病の不整脈が悪化。通算2万得点まであと49点で引退を余儀なくされた。
 【センター】
マイルズ・ターナー
1996年3月24日生。211センチ・113キロ
カレッジ成績:34試合、平均10.1点、6.5リバウンド、0.6アシスト
NBA成績:389試合、平均12.7点、6.6リバウンド、1.2アシスト

 80年代に活躍したラサール・トンプソン、現役のトリスタン・トンプソン(セルティックス)、ジャレット・アレン(クリーブランド・キャバリアーズ)など、センターには派手さはないけれども実力派が揃っている。その中で一番実績を残しているのがターナーだ。

 大学でプレーしたのは1年だけだったが、カンファレンス最多の89ブロックを決め、11年のドラフト11位でインディアナ・ペイサーズに入団。身体能力の高さはすぐ通用し、18-19シーズンに平均2.7ブロックで1位、20-21シーズンは3.4本まで数字を伸ばし2度目の首位。

 出場47試合は全日程の65.3%で、タイトル獲得の条件(70%=51試合)に届いていなかったのだが、不足分の4試合で0ブロックと仮定してもなお2位の選手を上回る計算のため、特例での戴冠となった。その能力は「ブロックができるかできないかは本能。俺にはそれが備わっている」と自画自賛するのも頷けるレベルに達している。
 【シックスマン】
ジョニー・ムーア
1958年3月3日生。185センチ・79キロ
カレッジ成績:112試合、平均13.2点、4.0リバウンド
NBA成績:520試合、平均9.4点、3.0リバウンド、7.4アシスト

 現役のPJ・タッカー(ミルウォーキー・バックス)も様々な役割をこなす、シックスマンとして使いでのある選手だが、実績的にはムーアが勝る。大学時代も通算714アシストはテキサス大の記録だったが、79年のドラフトではスーパーソニックスの2巡目43位指名。しかも金銭でスパーズへトレードされたあげく、開幕前にウェーバーにかけられた。
  それでも翌80-81シーズンにスパーズでデビューすると、2年目にはリーグ1位の平均9.6アシスト。以後5年連続9アシスト以上、守備でも84-85シーズンの2.8スティールは2位。通算の平均2.0スティールは史上15位にランクされている。

 のちにスパーズの看板となった、非利己的な“ビューティフル・ゲーム”の基礎を築いた選手との評価もある。また身長185センチながらリバウンドも強く、84-85シーズンは年間5回のトリプルダブル。これは93-94シーズンのデイビッド・ロビンソンと並ぶスパーズの球団記録で、背番号00は永久欠番になっている。

文●出野哲也

【PHOTO】”天才スコアラー”ケビン・デュラントの厳選ショット!

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